高空ヘッドで貴重な追加点を奪った山梨学院の原が味方の祝福を受ける [写真]=川端暁彦
平成26年度全国高等学校総合体育大会サッカー(男子)の2回戦が3日に行われ、山梨学院(山梨1)と東海大翔洋(静岡)が対戦した。
地元の山梨県代表、山梨学院高校にとっての初戦は、サッカー王国・静岡の代表である東海大翔洋高校との2回戦となった。すでに1試合をこなしている相手に対し、地元のプレッシャーを受けながらの初戦となる山梨学院。当然と言えば、当然ながら慎重な立ち上がりとなった。
188cmの長身FW原拓人を最前線に置く山梨学院だが、地上戦主体の攻勢が持ち味のチーム。ただ、この日は無理に繋ぐことも無理に仕掛けることも避け、リスクを取らずに試合を進めていった。対する東海大翔洋は両ウイングをスペースに走らせる攻めからチャンスを作りかけるシーンはあったものの、単調な攻撃も目立つ。大会屈指のCB渡辺剛を擁する山梨学院守備陣を脅かすシーンはほとんど作ることができていなかった。
前半の半ばから徐々に圧力を強めていった山梨学院。東海大翔洋も主将のCB畑裕喜を中心によく守っていたが、一瞬のスキを突かれる形でPKを献上してしまう。これを32分にMF大場祐樹が冷静に決めて、山梨学院が先制。試合の主導権は地元チームの手に渡ることとなった。
後半に入っても流れは変わらず、53分にFW宇佐美佑樹が味方まで度肝を抜かれるようなバイシクルシュートを放つ。このシュートは惜しくもGKにセーブされたが、その直後の55分だった。右サイドからのCKに合わせたのは原。188cmの長身を目一杯伸ばしてのジャンピングヘッドが貴重な2点目のゴールとなった。
東海大翔洋は、試合終了間際にPKを獲得。75分に畑がしっかり決めて一矢報いるも、直後に試合終了のホイッスル。地元での優勝を狙う山梨学院が2-1で難しい初戦を切り抜け、3回戦へと駒を進めた。
山梨学院は4日に、3回戦で東福岡(福岡)と対戦する。
(取材・文=川端暁彦)
【得点者】
1-0 32分 大場祐樹(山梨学院)
2-0 55分 原拓人(山梨学院)
2-1 75分 畑裕喜(東海大翔洋)