桐蔭横浜大FW今関、筑波大DF車屋、中央大FW砂川(左から) [写真]=内藤悠史
関東大学1部リーグの最終節が15、16日に開催される。今季は優勝争い、残留争いともに大混戦。対象となる各3チームが勝ち点差1にひしめきあった状態で、最後の一戦を迎える。
今季が1部初参戦となった東京国際大は、2節を残して2部降格が決定。残り1枠となった降格圏回避を巡って、3チームが残留争いの渦中にある。9位の桐蔭横浜大は勝ち点19、10位の筑波大と11位の中央大は同18で並んでいる。
生き残りを懸ける最終節。最下位の東京国際大を含め、下位4チームが同会場に集結することとなった。古河市立古河サッカー場で15日に行われる第1試合では、同勝ち点の中央大と筑波大が直接対決に臨む。そして第2試合では、ライバルたちの結果を知った上で桐蔭横浜大が東京国際大と対戦する。まさに、死闘が繰り広げられることになりそうだ。
下位4チームの順位表と、最終節の試合日程は以下の通り。
9位:桐蔭横浜大学(勝ち点19/得失点差-17/総得点27)
10位:筑波大学(勝ち点18/得失点差-9/総得点22)
11位:中央大学(勝ち点18/得失点差-17/総得点23)
12位:東京国際大学(勝ち点13/得失点差-19/総得点18)※最下位での降格決定
(順位は得失点差、総得点、当該チーム間の対戦成績の順で決定。下位2チームが2部降格)
中央大vs筑波大(15日11時30分、古河市立古河サッカー場)
桐蔭横浜大vs東京国際大(15日13時50分、古河市立古河サッカー場)
各チームの立場から、1部残留・2部降格の条件を整理する。
■10位・筑波大(中央大戦:15日11時30分、古河市立古河サッカー場)
中央大との決戦に臨む。引き分け以上で1部残留が決まるが、負けた場合は11位に転落。桐蔭横浜大の結果を待たずして、2部降格が決定する。引き分けに終わった場合は勝ち点19で桐蔭横浜大に並び、第2試合開始を前に暫定9位に浮上(得失点差で桐蔭横浜大を上回るため)することから、1部残留が決まる。
(1)勝利(勝ち点21):1部残留
(2)引き分け(勝ち点19):1部残留
(3)負け(勝ち点18):2部降格
■11位・中央大(筑波大戦:14日11時30分、古河市立古河サッカー場)
筑波大よりも苦しい立場にある。勝てば1部残留、負ければ2部降格という条件は同じ。だが引き分けに終わった場合、第2試合開始前の暫定順位で桐蔭横浜大に(勝ち点と得失点差が)並び、第2試合の結果を待つこととなる。桐蔭横浜大が敗れた場合は1部残留となるが、引き分け以上の結果に終わると勝ち点で及ばず、2部降格が決まる。
(1)勝利(勝ち点21):1部残留
(2)引き分け(勝ち点19)
桐蔭横浜大●:1部残留
桐蔭横浜大○△:2部降格
■9位・桐蔭横浜大(東京国際大戦:14日13時50分、古河市立古河サッカー場)
前節で国士舘大に勝っていれば1部残留が決まったが、最終節まで残留争いに巻き込まれた。第1試合で勝敗がつけば、キックオフを待たずして1部残留が決定。しかし同試合が引き分けに終わった場合は、東京国際大に敗れると2部降格という状況に追い込まれる。
(1)中央大と筑波大の一戦に勝敗がついた場合:結果に関係なく1部残留
(2)中央大と筑波大の一戦が引き分けに終わった場合:引き分け以上で1部残留、敗れると2部降格
運命のいたずらか、残留争いの当事者が一堂に会して試合の行方を見守ることとなった。とりわけ第1試合は両チームともに“負ければ降格”という状況下での一戦。選手にのしかかる重圧は並大抵のものではないだろう。しかも中央大と筑波大は毎年定期戦を行うライバル関係にあり、1部リーグ出場は60シーズンを越える名門同士だ。他方、桐蔭横浜大は1部参入2年目の新興チームで、同リーグ定着を目指すべく2部降格は避けなければならない。
2部降格が決まった場合、中央大は2001年以来2回目、筑波大は史上初となる。桐蔭横浜大は昨季の1部初昇格以来、初となる。
(文=内藤悠史)