先制点を喜ぶ立正大淞南の選手たち [写真]=内藤悠史
第93回全国高校サッカー選手権大会の三回戦が3日にフクダ電子アリーナで行われ、第二試合では福島代表の尚志と島根代表の立正大淞南が対戦した。
一回戦から2試合連続で完封勝利を収めている尚志と、二回戦から登場して丸岡(福井代表)を2-1で破り、三回戦に進出した立正大淞南の一戦。前半は互いに手堅い内容で、一進一退の攻防の中でなかなか決定機が生まれない。尚志の鈴木大が右サイドの背後を取ってクロスを上げるなど積極的な動きを見せ、立正大淞南の中島隆司も力強いドリブル突破で打開を図ったが、均衡が破られないまま試合は推移した。
スコアが動いたのは32分だった。立正大淞南が左サイドから突破を図ると、こぼれ球がペナルティーエリア右手前へ流れる。反応したのは右サイドバックの平田健人。トラップで前へと持ち出すと右足を振り抜き、アウトサイドへのカーブがかかった鮮やかなミドルシュートをゴール右隅に決めた。前半は1-0、立正大淞南が1点リードで終えた。
互いに2選手を交代して迎えた後半。立正大淞南が追加点を狙って攻勢をかける。45分には中島がペナルティーエリア右側から強烈なシュートを放ったが、枠の左へ。そして52分、ペナルティーエリア左角でこぼれ球に反応した高田雅貴が正確な右足シュートでゴール右隅を射抜き、2点目を決めた。後半から投入された高田の得点で、立正大淞南が2-0とリードを広げた。
2点ビハインドを負った尚志も反撃に転じ、56分には右サイドを縦に突破した松葉知己のクロスに林純平が反応。バイシクル気味のボレーシュートでゴールを狙ったが、わずかに枠を逸れた。58分にも右サイドでのロングスローからゴール前で混戦となり、最後は津田恒介がダイレクトボレーを放ったが、枠の上へ。尚志は終盤も必死の攻撃を仕掛けたが、チャンスを作りながらもゴールネットを揺らすことができなかった。
試合は2-0で終了。立正大淞南が尚志に快勝し、2年ぶりのベスト8進出を決めた。立正大淞南は5日に行われる準々決勝で、千葉代表の流通経済大柏と対戦する。