ゴールを喜ぶ桐蔭横浜大DF佐藤碧(12番) [写真]=内藤悠史
JR東日本カップ2016 第90回関東大学サッカーリーグ戦1部 第1節が2日と3日に行われた。
県立保土ヶ谷公園サッカー場では3日に2試合が開催。第一試合では専修大学と駒澤大学が対戦した。専修大は13分、野田卓宏が自ら得たPKを決めて先制。1点ビハインドを負った駒澤大もボール保持率を高めてチャンスを作り、ゴールを脅かしていった。しかし最後まで同点に追いつくことはできず、試合は1-0で終了。専修大が開幕戦勝利を飾った。
決勝点を挙げた野田は「相手に合わせてしまっている部分があった。自分たちのサッカーを全く出せなかったことが課題」と、納得はしていない様子。“攻撃的で美しいサッカー”を標榜する中、相手にボールを持たれる時間が長くなって押し込まれた一戦を振り返った。一方、駒澤大の秋田浩一監督は「残念ですね」と第一声。「思ったよりも戦えたとは思うが、1点が遠かった。フィニッシュの精度やその前のプレーの正確性が課題。決定力がない」と決定機逸を悔やんでいた。
そして第2試合では、国士舘大学と桐蔭横浜大学が対戦。昨シーズンの全22試合でリーグトップの45ゴールを記録した国士舘大に対し、桐蔭横浜大はブロックを作って守備を固め、試合を進めていく。主将を務める藤嵜智貴が「自分たちのサッカーは研究されている。試合序盤から相手は自陣に引いている感じだった」と言い、細田三二監督が「パスを(1人)飛ばしたり、大きなサイドチェンジで相手を揺さぶったり、そういうプレーが足りなかった」と振り返ったとおり、国士舘大は人数を割いてスペースを埋める桐蔭横浜大に苦戦した。そして36分、少ないチャンスを活かしたのは桐蔭横浜大だった。ペナルティーエリア左側でこぼれ球に反応した佐藤碧がきっちりと押し込み、ゴールネットを揺らした。
後半に入っても国士舘大がボール保持率を高めて攻勢をかける展開は変わらなかったが、「先に点が入ったことで相手はより一層、守備を固める形になった。去年のこと(昨シーズンの対戦では国士舘大が2試合で12ゴールを記録)もあるので」と藤嵜が言うように、桐蔭横浜大の守備意識は徹底され、集中力が最後まで切れることはなかった。
桐蔭横浜大は1部昇格4年目にして初の開幕戦勝利を飾った。八城修監督は「ほぼ狙い通りにプレーできた。どの選手もハードワークをしてくれたことが良かった。昨シーズンの試合にコンスタントに出ていた選手が少ない中、よくやってくれたと思う」と、納得の表情で選手たちを称えていた。
JR東日本カップ2016 第90回関東大学サッカーリーグ戦1部 第1節の結果は以下のとおり。第2節は9日と10日に行われる。
(2日)
早稲田大 2-0 流通経済大
明治大 3-0 慶應義塾大
(3日)
順天堂大 1-0 日本体育大
専修大 1-0 駒澤大
国士館大 0-1 桐蔭横浜大
法政大 2-0 筑波大
取材・文=内藤悠史
By 内藤悠史