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関西大、数的優位生かせず2回戦で順天堂大に敗戦/総理大臣杯

2016.08.09

関西王者の関西大は2回戦で姿を消すこととなった [写真]=関西大学体育会本部関大スポーツ編集局

文=嶋健太朗(関西大学体育会本部関大スポーツ編集局

 第40回総理大臣杯全日本大学トーナメント1回戦は、北海道教育大学岩見沢校を相手に6ゴールを奪い完勝した関西大学。2回戦の相手は関東大学リーグで4位につける順天堂大学だ。九州国際大学との初戦を3-0でものにし、勢いがあるため決して侮ることはできない。また、監督である堀池巧氏をはじめ多くの日本代表を輩出してきた全国屈指の名門校だ。関西王者として、関東の雄に挑む。

 関西大の大声援が響く中、前半のキックオフ。最初にチャンスを迎えたのは順天堂。12分、左CKからゴール前での混戦。シュートは枠を捉えるが、関西大の守護神、前川黛也が足でかき出しクリア。ピンチを逃れた。前川の奮起に応えたい攻撃陣は、すぐに決定機を迎える。MF森主麗司のスルーパスに抜け出したFW竹下玲王が右足を振り抜くが、惜しくもゴール左へと外れた。その後も積極的に攻める関西大。31分には、FW加賀山泰毅が左サイドからドリブルで切れ込みミドルシュートを放つもGKの正面。その5分後には、DF荒木隼人がDF黒川圭介の直接FKに頭で合わせるもクロスバーの上へ。前半は、互いに決定機を作りながらも得点には至らず、スコアレスでハーフタイムを迎える。

 後半に入り、徐々に順天堂大がペースを握り出す。厚みのある攻撃でゴール前に迫られると、一度は前川が左足でシュートをセーブしたものの、ペナルティエリア内でのファウルの判定があり、PKを献上する。これを順天堂大DF毛利駿也に冷静に決められ、先制を許した。同点に追いつきたい関西大は、ドリブルが武器のMF平尾柊人を投入。すると、平尾のドリブルを止めにかかった、順天堂大DF坂圭祐がこの試合2枚目のイエローカードを受け退場。関西大は68分以降一人少なくなった相手に対し、猛攻を仕掛ける。82分、途中出場のDF飯塚郁仁のクロスに合わせたのは黒川。だが、左足のシュートはGKのファインセーブに遭う。1分後には、左サイドでドリブルを仕掛けた平尾を起点に、ボールはゴール前へ。思い切り打った竹下のシュートはクロスバーに嫌われる。その跳ね返りを途中からピッチに入ったMF布施周士が狙うが、またしても相手GKの好守に阻まれた。ゴール前に迫りながらもなかなか得点が奪えず、試合はアディショナルタイムに突入。最後まで人数をかけて相手ゴールを襲うが、一瞬のスキを突かれカウンターを受ける。最後は、順天堂大の1年生エース旗手怜央に流し込まれ万事休す。試合終了のホイッスルを聞いた選手たちは、長居のピッチに悔しさをにじませるかの如く倒れこんだ。

 勝利した順天堂大の堀池監督は「関西チャンピオンで非常に手強かった。前田監督になってからは関西大の前線からのプレッシングやコンパクトにという形の変化が見えた。竹下、加賀山も嫌な選手で注意していた」と話す。関西第1代表として挑んだ総理大臣杯は関東第8代表に敗れる結末となった。

 関西王者としてあまりにも早すぎる敗退に、「全国のチーム相手にはフィニッシュの質が足りていない」と前川は課題を語った。「全員サッカーで日本一」を掲げるサッカー部。今夏の目標はここに幕を閉じたが、日本一への道はまだ残されている。冬のインカレで悲願達成の青写真を完成させるため、ここからの巻き返しに期待だ。悔しさを糧に一層の躍進を誓う紫紺の戦士たちは、また一歩前へと歩み出す。

選手のコメントは関大スポーツのホームページ(http://kanspo.univ.nikkansports.com/?p=6856)に掲載しています。また、関大スポーツ関西大学の選手に独占インタビューを行い定期的にインターネットに掲載しております。その他にもTwitter(@kanspo)にて試合速報を行っています。ぜひ、ご覧ください!

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