バルセロナvs広島の様子 [写真]=本田好伸
8月25日、『U-12ジュニアサッカーワールドチャレンジ 2016』が開幕。スペインのバルセロナ、イングランドのマンチェスター・C、Jリーグ下部組織、選抜チーム、街クラブなど計16チームが参加し、大会初日は、4チームずつ4グループに分かれて予選リーグを行った。
2013年に始まった今大会は、海外と日本の強豪クラブが激突するジュニアサッカー最高峰の大会として、今年で4回目を迎えた。第1回、第2回大会を連覇し、4年連続出場となるバルセロナは、育成組織(カンテラ)から、リオネル・メッシやシャビ、アンドレス・イニエスタ、ビクトル・バルデス、カルレス・プジョル、ジェラール・ピケなど、これまで数多くのトップ選手を輩出してきただけに、その育成メソッドや指導理論などを学ぼうと、育成年代に携わる多くの指導者も会場に足を運んでいた。初出場のマンチェスター・Cをはじめ、これまでリヴァプール(イングランド)、ミラン(イタリア)、エスパニョール(スペイン)なども参戦してきた今大会には、世代を超えた多くのファンからの注目が集まっている。
会場となったヴェルディグラウンド(東京都)の2つのピッチで同時キックオフとなったオープニングマッチの一つ、グループAのバルセロナとサンフレッチェ広島ジュニアの戦いは、多くの観客が見守る中での戦いとなった。序盤からバルセロナが主導権を握る展開が続き、1-0で試合を折り返すと、後半も要所でゴールを奪ったバルセロナが4-0で快勝。ジュニア世代最高峰のレベルを存分に示した。
続くグループBのマンチェスター・Cとガンバ大阪ジュニアの戦いは、マンチェスター・Cがラインを押し上げながらチャンスを作っていくと、ドリブル突破とカウンターからゴールを挙げて前半を2-0。後半もマンチェスター・Cが相手陣内で攻撃を展開し、さらに2点を加えて4-0で危なげなく勝利を収めた。
大会初日は、グループAとグループBが予選リーグの2試合を消化。バルセロナは、初戦を6-0で大勝した川崎フロンターレU-12と2戦目で対戦すると、10番を背負うパブロ・パエスのゴールで先制。しかしフロンターレも反撃し、30番・山田新己の直接FKで同点として試合を折り返す。すると試合終盤、バルセロナがPKを獲得すると9番のチャビエル・プラナスがきっちりと決めて連勝を飾った。
一方のマンチェスター・Cは、初戦を3-0で勝利したヴァンフォーレ甲府U-12と対戦。甲府が果敢にチャンスを作り主導権を握るが、マンチェスター・Cも集中した守備でゴールを許さずスコアレスで試合を折り返す。先制したのは甲府。10分すぎに右CKから6番・佐藤央祐が頭で決めて試合を動かす。意地を見せるマンチェスター・Cは試合終盤、11番のカルロス・ボージェスがドリブル突破からチャンスメイクすると、ラストパスを17番のルカ・トーマスがダイレクトでゴールに蹴り込み同点。マンチェスター・Cに果敢に挑んだ甲府が試合を優勢に進めたが、試合は引き分けに終わった。
その他、初日は1試合を戦ったグループCとグループDは、柏レイソルU-12、東京ヴェルディジュニア、東京都U-12、大宮アルディージャジュニアが勝利。特に柏は、街クラブ枠で出場した福岡県の田村MARSを9-0で圧倒するなど存在感を示した。
大会初日を終えて、順当に連勝スタートを切ったバルセロナと、本来の力を出し切れていない印象のマンチェスター・C。両チームは大会2日目の26日、予選リーグの残り1試合と、今大会の特別協賛社である大和ハウス株式会社が実施した「街クラブ選抜セレクション」から選出された36名によって構成される「大和ハウスDREAMS」(監督:中西哲生)、「大和ハウスFUTURES」(監督:鈴木隆行)とのエキシビションマッチを戦う。
■『U-12ジュニアサッカーワールドチャレンジ 2016』第1日目結果
●グループA
バルセロナ 4-0 サンフレッチェ広島ジュニア
川崎フロンターレU-12 7-0 U-12熊本県選抜
バルセロナ 2-1 川崎フロンターレU-12
サンフレッチェ広島ジュニア 3-3 U-12熊本県選抜
●グループB
マンチェスター・C 4-0 ガンバ大阪ジュニア
ヴァンフォーレ甲府U-12 3-0 バディサッカークラブ
マンチェスター・C 1-1 ヴァンフォーレ甲府U-12
ガンバ大阪ジュニア 6-2 バディサッカークラブ
●グループC
柏レイソルU-12 9-0 田村MARS
東京ヴェルディジュニア 3-2 名古屋グランパスU12
●グループD
東京都U-12 3-0 鹿島アントラーズジュニア
大宮アルディージャジュニア 4-0 アルビレックス新潟U-12
●取材・文=本田好伸
By 本田好伸