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大学3冠目指す明治大が6発圧勝で2回戦突破…ルーキー中村健人は2得点

2016.12.11

ピッチを縦横無尽に走り2得点を挙げた中村健人 [写真]=古賀章太郎

平成28年度 第65回全日本大学サッカー選手権大会2回戦 明治大学 6-0 九州共立大学

文=臼井美理亜(明大スポーツ

 好調なスタートを切った。トーナメント形式で行われる今大会に明治大学は関東第1代表のシードとして2回戦から出場。1回戦を勝ち上がった九州共立大学に立ち上がりから攻め込み、7分には、先日愛媛FCへの来季加入内定を発表した丹羽詩温がゴールネットを揺らし、勝利の流れを作った。その後もルーキー・中村健人が2得点を挙げるなど、5人の選手がゴールし6-0で圧勝。相手のシュート数を0に抑え、今季最多得点を記録した。

 流れは明治のものだった。7分、中央の空いたエリアに走り込んだ小野雅史が相手DFを引きつけ、左から上がってきた河面旺成がパスを受けてクロスで折り返し。最後はファーサイドで待っていた丹羽が冷静に流し込んだ。「アキ(河面)がクロス上げる時には、しっかり見てくれてるっていう感覚はある」(丹羽)と息のあった連携から獲得した先制点。トーナメント特有の一発勝負の難しさから「いい距離感と守備の意識からしっかり入って、前向きな状態になってしっかりアクションを起こしていこう」(栗田大輔監督)。早い段階での先制点は6-0の大きな点差につながるきっかけとなった。また「一人一人のゴールへ向かう意識であったり、攻守においてのゴール前での気持ちが出始めた」(柴戸海)。6得点を5人の選手が決め、アタッカー陣の好調さが爆発した。

 新たな選手がチームに風を吹き込んだ。4カ月ぶりに公式戦のピッチに戻ってきた中村健。公式戦では出場機会が少なかったものの「成長してきたなっていう実感があるので今回使った」(栗田監督)。Iリーグでの試合を通して課題であった守備の強度を上げきた。本職でないFWでスタメン出場した今試合ではピッチ上を縦横無尽に走り回り、成長がうかがえた。相手のスキを逃さず、インタイーセプトやハイプレスから決定機を演出。攻撃面でもチーム最多の2得点と役割を果たし、攻守で活躍を見せた。「他の大学は主力でリーグ戦からずっと出てる選手もいるので、やっと追い付いたという気持ち」(中村健)。1年生唯一のスタメン起用でしっかりと結果を残した。

 センターバックとして出場した水町政也は公式戦2試合連続出場を果たした。普段はボランチでプレーしているが「後ろから声かけてみんなをほぐして支えになろうと決めていた」(水町)。武器は巧みなボールコントロールと、状況に応じて頭を使いながらサッカーができることで、しっかりセンターバックとしての役割を果たした。初めて水町とセンターバックを組んだ小出悠太も「チャレンジアンドカバーの面で迷うことなくできた」と評価。三原則の『球際、運動量、切り替え』を徹底したディフェンスは相手のシュート数を0に抑え、目標としていた無失点勝利へ導いた。

 上位チームとの戦いが始まる。中一日で行われる準々決勝の相手は、夏のリベンジをかけて戦ってくる大阪体育大学。2回戦を法政大学相手に3-0で勝ち上がってきているが「いつも通り明治のサッカーをするだけ」(服部一輝主将)。明治大らしいサッカーで三冠に向け駒を進めていく。

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