決勝弾を挙げた佐野日大の長崎達也(左) [写真]=兼子愼一郎
第95回全国高校サッカー選手権大会準々決勝が1月5日に各地で行われ、フクダ電子アリーナでは佐野日大(栃木)と駒澤大高(東京A)が対戦した。
1回戦からの出場でベスト8入りを決めた佐野日大。3回戦では一条(奈良)をPK戦の末に破り、1998年度以来となる準々決勝進出を果たした。一方の駒澤大高は、3回戦で山梨学院(山梨)に4-0と快勝。2年連続のベスト8進出を決めた。史上初となる準決勝進出を懸けて、準々決勝に臨む。
“桜色”と“赤黒”の印象が強い両校だが、準々決勝では互いにセカンドユニフォームを着用した。先に決定機を迎えたのは佐野日大。8分、ペナルティーエリア右側でヘディングでの落としを受けた佐野拓海が右足シュートを放つと、強烈な一撃はクロスバーを直撃した。
以降は守備ブロックを形成する佐野日大に対し、駒澤大高がボールポゼッション率を高めて攻勢をかける。ただ、なかなか決定機を作るには至らず。40分には佐野日大の長崎達也が最終ラインの背後へ抜け出してロングボールに反応したが、トラップを収めることはできず、シュートまで持ち込むことはできなかった。拮抗した展開で、前半はスコアレスで終了した。
後半開始早々、駒澤大高が決定機を迎える。左CKからゴール前で混戦となり、左ポストに当たったボールがゴールライン上へと転がったが、梅澤崚が間一髪でクリアした。55分には佐野日大の長崎が最終ラインの背後へ抜け、ペナルティーエリアに入って右足シュートを放ったが、駒澤大高の武智悠人が身体を張ってブロックした。
前半と比べてゴール前での場面が増える中、均衡を破ったのは駒澤大高だった。62分、米田泰盛がペナルティーエリア手前でパスを受けると、ボールを右側へ流しながら反転。思い切りよく右足を振り抜くと、強烈なシュートがゴール左隅へ決まった。途中出場の米田が今大会2ゴール目を挙げた。
ビハインドを負った佐野日大も4分後に反撃。ロングボールからペナルティーエリア内での競り合いを重ね、最後はゴールエリア左側へ抜け出した梅澤が左足ボレーを決めた。梅澤の2試合連続ゴールで、スコアは1-1となった。
そして、劇的な結末はアディショナルタイムに待っていた。82分、佐野日大の長崎がペナルティーエリア右側でパスを受け、右足を一閃。強烈なシュートを決め、逆転に成功した。
試合は2-1で終了。佐野日大が劇的な逆転勝利を収め、同校史上初のベスト4進出を決めた。
【得点者】
0-1 62分 米田泰盛(駒澤大高)
1-1 66分 梅澤崚(佐野日大)
2-1 80+2分 長崎達也(佐野日大)
By サッカーキング編集部
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