法政大がインカレ決勝進出を決めた [写真]=内藤悠史
平成29年度 第66回全日本大学サッカー選手権大会(インカレ)準決勝が21日に行われ、NACK5スタジアム大宮では関西大学(関西第4代表)と法政大学(関東第5代表/総理大臣杯優勝)が対戦した。
1回戦から出場し、終了間際の劇的ゴールで福山大学に競り勝った関西大。2回戦では難敵・明治大学を1-0と完封で破り、準々決勝では延長後半アディショナルタイムにFW竹下玲王(4年)が起死回生の同点ゴールを決め、PK戦で順天堂大学を破っている。試合終盤に驚異的な粘りを見せ、準決勝まで勝ち進んできた。
対する法政大は総理大臣杯との2冠を狙う。2回戦では静岡産業大学に3-0と快勝し、準々決勝では関西王者・びわこ成蹊スポーツ大学に3-2と競り勝った。2試合連続で3得点を挙げ、攻撃陣が好調を維持している。
立ち上がりから、ボールポゼッション率を高めたのは法政大だった。DF加藤威吹樹(2年)が積極的にオーバーラップを敢行して左サイドを突破し、クロスからチャンスを演出した。そして34分、均衡を破ったのは法政大だった。FWディサロ燦シルヴァーノ(3年)が左サイド深くからゴールライン際をドリブルでカットイン。カバーに入った相手DFのクリアをブロックすると、こぼれ球を拾ったMF末木裕也(2年)のクロスがハンドを誘い、PKを獲得した。FWディサロが強烈なシュートを突き刺し、1-0とリードを奪った。
劣勢の中、先手を取られた関西大。それでも前半アディショナルタイム、FW加賀山泰毅(3年)がミドルシュートを決めて同点に追い付く。前半唯一とも言える決定機を確実に活かし、1-1でハーフタイムを迎えた。
後半立ち上がりは関西大が攻勢をかけ、FW竹下が最終ラインの背後へ抜け出してゴール前へと迫る。法政大もセットプレーからチャンスを作り出したものの、GK白澤慶志郎(4年)の好守もあってゴールネットを揺らすことができない。
1-1のまま、試合は終盤へ。法政大は74分、U-20日本代表のFW上田綺世(1年)を投入して勝ち越しを狙う。対する関西大は78分、FW竹下が最終ラインの背後を突破し、ペナルティーエリア左側から右足シュート。絶好機を迎えたが、グラウンダーのボールは右ポストに阻まれた。
前後半各15分の延長戦は互いに疲労の色も濃く、ミスが目立つ展開に。後半は法政大が猛攻を仕掛けたものの、シュートが枠を捉えず、勝ち越しゴールは生まれなかった。決着はPK戦へ持ち越された。先攻は関西大で、3、4人目のキッカーが失敗。法政大は4人連続でゴールネットを揺らした。4-2で法政大がPK戦を制し、決勝進出を果たした。
総理大臣杯との2冠に王手をかけた法政大。24日の決勝では、流通経済大学(関東第3代表)と対戦する。
【得点者】
0-1 34分 ディサロ燦シルヴァーノ(PK)(法政大学)
1-1 45+1分 加賀山泰毅(関西大学)
取材・文=内藤悠史
By サッカーキング編集部
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