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関西から世界へ! J-GREEN堺で『YANMAR CUP U-12 -#Football is Our Engine- 2022』が開催

2022.12.09

優勝したセンアーノ神戸の選手たち

 カタールW杯の熱気が日本列島を包む2022年の年末。12月3日と4日、2日間にかけて、『YANMAR CUP U-12 -#Football is Our Engine- 2022』がJ-GREEN堺にて開催された。

 『YANMAR CUP U-12』とは、“12歳以下のジュニア年代におけるサッカーの技術向上と健全な心身の育成を図り、広くサッカーの普及振興に寄与することを目的とした同年代の選手同士の交流を図る”サッカー大会(8人制、全試合15分ハーフ)で、例年J-GREEN堺で開催されている。ヤンマーホールディングス株式会社による特別協賛の下、2011年に第1回大会を開催。今大会は、コロナの影響も緩和されてきていることもあり、3大会ぶりにタイや韓国からも参戦。来日したチームも含め、全国各地から32チームが集まり、4チーム×8ブロックに分かれて予選リーグを戦い、順位決定トーナメントで優勝を争った。

 決勝戦は、センアーノ神戸vs大阪市ジュネッスFC。どちらも予選リーグから圧倒的な強さを見せて勝ち上がってきた。試合はいきなり動く。開始早々、朝賀虹翔(あさが・ななと)の直接FKをGKが弾いたところを河井亮哉(かわい・りょうや)が詰めて、神戸が先制。後半も立ち上がりに神戸が追加点。スルーパスに抜け出した村上翔二郎(むらかみ・しょうじろう)が角度のないところからカットイン。鋭く切り込んで、低く抑えたシュートを決めた。

 一方のジュネッスFCも再三ゴール前までは侵入するも、神戸の粘り強い守備を打開できず、ゴールが遠い。ラストプレー、CKのこぼれ球を濱口晴(はまぐち・はれる)が豪快に蹴り込み、1点を返したが、ここでタイムアップ。神戸が2-1で競り勝った。

 体を張った守備で優勝に貢献、MVPに選ばれた平賀壮(ひらが・そう)は、「守備でみんなを助けられて、良かった。相手によって、つないだり、蹴ったり、臨機応変に対応できるのがこのチームのいいところ」と、優勝した感想を語り、「これからも自分は守備で貢献して、そこからチーム全員で点を取って、いっぱい勝って、いっぱい喜びたい」と将来へ向けた意気込みも話した。

 また、今大会は、セレッソ大阪やBGパトゥム・ユナイテッドFC(タイ)など、ヤンマー協賛チームのユニホームが展示された大会本部の横に、最新技術を用いて子供たちに“挑戦とワクワク”を提供するため、「ICON」と呼ばれるサッカー練習機器も設置され、実際に選手たちが体験するイベントも行われた。「ICON」とは、2014年にイングランドで開発されたサッカー専用トレーニング機器のことで、バルセロナら世界各国のクラブチームでも採用されている。

 周囲を円形で囲むパネルの中に人が入り、点灯したランプにボールを蹴ることで、「パスの精度」や「判断力」を高めることができる仕組みだ。点灯した色に応じてポイントが加算され、ゲーム感覚でトレーニングすることも可能。ポイントを増やすためには、常に首を振って視野を確保する必要があり、足元にボールを収めるトラップの技術も重要。実戦で使える技術向上に、大いに役立てることができる。

 今大会、最高得点を叩き出したデザフィアールFCの辰巳晧成(たつみ・こうせい)も、「めちゃくちゃ楽しかった。ここで練習したパスや技術は試合でも生かせそう」と声を弾ませた。

 W杯における日本代表の躍進もあり、どの試合も活気に溢れ、好プレーが続出した今大会。大会全体を振り返って、開催に尽力したヤンマーホールディングス株式会社スポーツビジネス室の山添淳史氏は、「子どもたちに喜んで帰ってもらえたことが一番嬉しい。指導者の方々からも、『年々、大会のレベルが上がっている』という声もいただきました。毎年、毎年、ヤンマーだからこそできることを発信、実行していきたい。今後も一人でも多くの子どもたちにサッカーを楽しんでもらって、サッカーを通じてヤンマーを知ってもらいたい。今後も皆さんに喜んでいただける大会を作っていきたいです」と語り、早くも来年度へ向けた構想に思いを馳せていた。

 今回、優勝したセンアーノ神戸の選手たちは、来年度のセレッソ大阪のホームゲームに招待されることも決定。「YANMAR CUP U-12」でプレーした選手の中から、未来のJリーガー、さらには日本代表が生まれることに期待したい。



取材・文=小田尚史
写真=齊藤友也、後藤大輝

By サッカーキング編集部

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