3日、ナイキが新しいスパイク『ファントム GT』を発表した。
ナイキスポーツ研究所の科学者たちが膨大な時間を使い、フットボールの試合中にボールがスパイクに当たるとき、離れるときの角度や強さなどを分析。これまでで最もデータを駆使したスパイクを作り上げた。
『ファントム GT』は、ボールと一緒に敵の間や周りを俊敏に駆け抜けるプレーヤーのためにデザインされたもの。すでに履き心地を体感したケヴィン・デ・ブライネは、「これまで履いてきたスパイクの中でも最高のタッチと感触。完璧なスパイクをナイキが作ってくれた」と絶賛している。
以下、リリース掲載。
フットボールでは、ボールのコントロールの一役をスパイクが担うという点で、ユニークなデザインが求められます。すべてのスポーツ向けシューズは、足との体感を念頭に置いてデザインされますが、フットボールスパイクについては、ボールに直接触れるということも考えてデザインされます。このため、ナイキスポーツ研究所（NSRL）の科学者たちは膨大な時間を使って、フットボールの試合中にボールがスパイクにあたるときや離れるときの角度や強さなどを分析しました。
ファントム GTは、ボールと一緒に敵の間や周りを俊敏に駆け抜けるプレイヤーのためにデザインされています。
ナイキ ファントム GT エリート FG
27,500円（税込）
ボールとスパイクの関わり方をマイクロレベルで研究し、圧力分散図やデータポイントを作り、ジェネレーティブデザイン（人とコンピューターが共同でデザインすること）を起こすパラメータを導き出しました。もう一つ重要な情報としたのは、力の方向です。これらの研究を通し、スパイクに活用できる新しく有効かつ革新的なテクスチャーを生み出すことを目指しました。
圧力分散図や力の方向性に関するデジタルデータを用いたファントム GT（＝ジェネレーティブ・テクスチャー）のデザインは、完璧にボールを感じ取ることによってプレーヤーの創造的スキルが発揮できるスパイクを目指しました。開発に2年間を費やすなかで、最適なパターンと素材表面の様々な要素の高さ・角度を決定するまでにデザインチームでは数百の案を検討しました。その中でデザイナーは、スパイクの表面がボールを捉えすぎないように、適切な加減の素材表面の感触を割り出しました。この素材感を（素材をもう一枚重ねるのではなく）成型加工によってナイキ フライニット アッパーに加えることにより、柔らかくしなやかでプレミアムな感触を維持しながら、素材表面が剥がれるというリスクもなくしています。
ファントム GTのアッパーの機能がプレイヤーの役に立つことは、データを基にした科学的な視点でも、プロの意見からも認められています。触感とグリップ性の最適なバランスが、各サイズごとに適切に調整されており、ACC（オール・コンディションズ・コントロール）コーティングも施されています。
データを駆使して開発し、フライニット アッパーを成形することで実現したファントム GTは、ソフトでしなやかな感触です。
触感とグリップ性の最適なバランスが、各サイズごとに適切に調整されており、ACCコーティングも施されています。
新しいナイキ ハイパークイックシステムは、ジェネレーティブデザインのシャシーに俊敏性を実現するスタッドを組み合わせています。足場の安定感を高めるためにかかと部分は固めにしつつ、前足部のデザインは機敏な方向転換を念頭にデザインされています。
画期的なアッパーに加え、ソールプレートとスパイクのトラクションも全く新しくなり、シャープなカットやしっかりとした足元のコントロールも可能にしています。新しいナイキハイパークイックシステムは、ジェネレーティブデザインのシャシーに俊敏性を実現するスタッドを組み合わせています。足場の安定感を高めるためにかかと部分は固めにしつつ、前足部のデザインは機敏な方向転換を念頭にデザインされています。素早いカットを実現するため、円錐形のスタッドを2つに割って組み合わせた形にし、角度を変えた幅広いV字型のスタッドと組み合わせています。この組み合わせが、ナイキがこれまで開発した中でも、左右の動きのために最適なFEA（有限要素分析）に基づくトラクションパターンを構成します。
足の下の部分のデザインも画期的です。内側はスパイクがボールをコントロールする接点を増やすため、アーチ部分を広くオープンにしています。外側の足の形に合わせたリブ状の凹凸は、足の下の部分に最適なサポートを提供するものですが、ナイキ フリーを微妙に感じさせます。色使い、配色やグラフィックのアレンジには無限の可能性があり、今後のカラー展開が期待されます。
ナイキ フットボールがファントム GTで行っているもう一つの初の試みは、フライイーズ版の展開です。
ナイキ ファントム GT アカデミー フライイーズ FG
9,900円（税込）
ナイキユニバーサルデザインの原則に沿って作られたファントム GTフライイーズは、かかとを折り返して足を入れやすい構造にし、シューレースの代わりに足に巻きつけるようなストラップで開閉する仕組みになっています。
オーランド・プライドのディフェンダー、カーソン・ピケットは、「ファントム GTフライイーズを最初に見たとき、本当に安堵しました。自分が小さかった頃を思い返しながら、子供の頃にこのようなシューズがあったらどんなにうれしかっただろうと思いました。このスパイクは私や、そのほかの人とは異なるユニークな点を持った人のために意味ある存在であると感じます。フライイーズは誰にとっても簡単に履けるもので、とても気に入っています」と話します。
ナイキ ファントム GTは8月4日より、NIKE.COM及び一部の専門店で発売予定です。ナイキ GT アカデミー フライイーズは9月に発売予定しています。
By サッカーキング編集部
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