文・写真=安藤隆人
夏の風物詩、インターハイが間近に迫ってきた。今年は8月2日から9日まで兵庫県で開催。真夏の王者をかけた決戦を前に、“ユース教授” 安藤隆人氏が出場全55校を紹介する。
【九州】佐賀学園(佐賀)8年ぶり12回目
決勝で王者・佐賀東を相手に、粘りのサッカーで1-0の勝利。8年ぶり12回目のインターハイ出場を決めた。今年のチームは絶対的エースのFW三宮捷(3年)がいる。サガン鳥栖U-15からやってきた彼は、持ち前のドリブル突破を武器に、1年次から中心選手として活躍。彼が最高学年を迎えた今年は、佐賀学園にとって『勝負の年』だった。
身体能力の高いGK吉富大隼(2年)、佐賀東戦で決勝ゴールを挙げたMF臼井滉裕(2年)ら、個性のある選手がおり、一丸となってハードワークし、三宮という武器を生かすサッカーで、ついに全国を勝ち取ることができた。この勢いに乗って、全国でも結果をつかみたい。ちなみに卒業生には實松一成(読売ジャイアンツ)がいる。
【四国】新田(愛媛)34年ぶり6回目
県下有数の進学校が、実に34年ぶり6回目のインターハイ出場を決めた。今年の愛媛は済美、昨年度のインターハイ、選手権出場校の松山北、今治東、松山工などが優勝候補に挙げられていた。この群雄割拠の中で勝ち上がったのが、まさに『伏兵中の伏兵』の新田だった。準々決勝で今治東をPKで下すと、決勝では済美を2-1で下し、優勝を飾ると、快進撃はここだけには留まらなかった。
今予選後に行われた四国大会では、初戦で高知西を2-1、準決勝で高松商を3-0で下し、決勝では明徳義塾に1-0で勝利し優勝。あとはFW岡野貴輝(2年)、田口勇斗(3年)という、高い決定力を持ったアタッカーを軸に、この勢いのまま真夏の兵庫に乗り込んで、再び快進撃を始めることを誓う。