文・写真=安藤隆人
全国に名だたる強豪校、強豪Jユースが集結する和倉ユース。前回チャンピオンであるFC東京U-18のいるAグループは、今大会最大の激戦グループになった。
FC東京U-18は高円宮杯プレミアリーグイーストで得点王を独走するMF佐藤亮を軸にした攻撃と、DF柳貴博、GK波多野豪らが固める守備ががっちりと噛み合い、今大会の優勝候補。「クラブユース選手権では中途半端なところで負けてしまった。それだけにこの大会では強豪としっかりと渡り合って、2連覇とプレミアリーグ再開に繋げたい」と佐藤一樹監督も高いモチベーションを持って臨んでくる。
彼らに立ちはだかるのが、大津と履正社。大津はインターハイこそ3回戦で関東第一に1-4で負けてしまったが、J入りが確実視されているFW一美和成とDF野田裕喜の2枚看板を有し、実力はトップレベル。インターハイベスト8の履正社も、FW林大地、MF牧野寛太、川畑隼人ら多彩な攻撃を繰り出し、インターハイでもその破壊力を見せつけた。プレミアリーグ、プリンスリーグでは決して観られない、この対決は大きな注目カードだ。
他のグループに目を向けてみると、インターハイ準優勝の市立船橋が、Iグループに入っている。爆発的なスピードとパワーを持つFW永藤歩、高い危機察知能力を持つMF椎橋慧也、高い対人能力と判断力を持つセンターバック杉岡大暉のセンターラインはもちろんのこと、インターハイを通じてFW矢村健、MF杉山弾斗が大きく成長した事が、インターハイ準優勝につながった。今大会では誰が彼らのように伸びてくるのか。浜松開誠館との一戦は、面白い試合となりそうだ。
Dグループにはクラブユース選手権ベスト8の柏U-18、インターハイベスト8の米子北が同居。さらに清水桜が丘と東山という力のあるチームがいるだけに、このグループも大混戦が予想される。
さらにFグループも注目だ。MF伊藤涼太郎を擁する作陽と、MF森島司を擁する四日市中央工が激突。ともにプロ入りが噂されるタレントが、和倉の地でマッチアップする。Gグループの青森山田と川崎U-18の戦いも面白い。仙台入団内定のセンターバック常田克人、U-18日本代表GK廣末陸を擁する守備陣に、川崎U-18のFW岸晃司、MF三苫薫、田中碧を擁するアタッカー陣がどう挑むか。Hグループの流通経済大柏vs神戸U-18の一戦も楽しみなカード。ホスト県の星稜、インターハイ石川県予選決勝で、星稜を苦しめた新興勢力・鵬学園の戦いぶりも必見だ。
果たしてどのチームがハイレベルなグループリーグを突破し、決勝トーナメントに進むのか。そして、8月13日に頂点に立つチームはどのチームか。インターハイ直後に再び石川の地で巻き起こる、白熱の戦いにぜひ注目をして欲しい。