7月27日に広島県で開幕する平成28年度全国高等学校総合体育大会サッカー競技大会(インターハイ)。予選を勝ち上がった55校の中から今大会の注目選手を紹介する。
MF藤川虎太朗(東福岡高校)
史上初となるインターハイ3連覇を狙う東福岡のエースは、相手にとって嫌な位置でボールを受けてシュートまで持ち込み、ゴールを陥れる。MFながらも、大舞台でゴールを奪い続けてきた得点感覚は最大の武器だ。昨年のインターハイでは立正大淞南高校との準決勝でハットトリックを達成するなど計5得点で得点王を獲得。けがで出遅れた選手権でも準決勝、決勝でゴールを決めてチームの全国2冠獲得に貢献した。
今年は300人近い部員の代表としてエース番号10を背負う。注目度も昨年以上に高まっているが、対戦相手からの厳しいマークは承知の上。「この1年間は強い、激しいマークをどう抜けるかというところを大事にしていきたい。どのチームからも怖い選手だと言われる存在になっていきたい」と言い切る。
そのMFは今回の県予選でも一段階上のレベルのプレー。負傷明けでコンディションは万全ではなかったはずだが、相手のプレスを意に介さずにドリブル、パスでボールを動かし、2列目からの飛び出しで決定的なシュートを打ち込んだ。例え自分がゴールに絡めなくても他の選手を活かしてゴールを生み出し、チームを勝たせ続けている“赤い彗星”の10番が、大舞台で躍動し、再びタイトルをつかむ。
文=吉田太郎
By 吉田太郎