文・写真=河合拓
U-18フットサル日本代表は21日、3日間の茨城合宿をスタートした。この代表チームは、2年後の2017年から始まるU-20フットサルアジア選手権に向けて今回の合宿から始動したチーム。8月に行われた第2回全日本ユース(U-18)フットサル大会に出場し、活躍した選手が中心に招集されている。
合宿初日には招集された全18選手が集まり、16時半から練習が行われた。チームを率いる小森隆弘監督は、フットサル日本代表の通訳兼コーチも務めており、ウォーミングアップからの練習メニューは、ほとんどがフル日本代表と同じもの。静的ウォーミングアップから始まり、進路が決められている鬼ごっこ、走りながらパス交換をする動的ウォーミングアップへ移行。6人組の3つのグループに分けて、制限付きの4対2のボール回しを行った。
フル代表であれば、ここから守備の確認に入るが、小森監督は攻撃の動きの説明を行った。選手たちの中には高校のサッカー部でプレーしている選手たちが半数を占め、フットサルの基本的な戦術、動きを知らない選手も多い。「元々のベースとなる攻撃の発想がないと(守備のトレーニングは)できないので、あえて攻撃からのアプローチをした」と小森監督は、その意図を説明した。
FP伊藤圭汰(北海道釧路北陽高)は、「ダイアゴナルとか、パラレラとかは、サッカーにも活きるかなと思っています」と語る。ダイアゴナルやパラレラはボールを持っていない時のフリーランニングの一種で、相手のマークを外す際の動き方だ。スペースの少ないフットサルでは、いかに自分でスペースを作りだし、そこを自分やチームメートが有効利用できるかがカギになってくる。
この攻撃の基本的な動き方を5つ(パラレラ、スクリーン、アラコルタ、ピサーダ、ダイアゴナル)確認してからは、ピッチを縦に半分に分けて、その中で2対2の状況を作り、守備はマンツーマンのルールでゲームを行った。ここで存在感を示したのが、現役FリーガーのFP清水和也(フウガドールすみだ)で流れの中から得点を量産し、フル代表でもプレーしている能力の高さを見せた。清水は「昨日(Fリーグの試合で)、悔しい思いをしていたので。Fリーグでも点を取れていない分、自分の中で練習から常にゴールを意識しながらやろうというのは、意識していました」と、充実の表情で振り返った。
U-18フットサル日本代表は、明日の午前中にはフットサルに特化したフィジカルトレーニングを行い、午後はこの日に続いて戦術練習を行う予定だ。