11月29日、都内でヴァイッド・ハリルホジッチ監督の直接指導によるサッカー合宿「KIRINキャンプ」2日目が実施された。
同キャンプは日本代表オフィシャルパートナーのキリングループ(キリン株式会社、キリンビール株式会社、キリンビバレッジ株式会社)が、「サッカー日本代表 応援WEEK2015」のプログラムの一環として実施したもの。中学校サッカー部もしくはサッカークラブに所属する中学1年生から3年生までの男子30名を対象に1泊2日で行われた。
参加者たちは初日と同様に、ハリルホジッチ監督やA代表のコーチ陣が考案したメニューに取り組んだ。「この年代はとにかくボールをたくさん触ることが必要」という指揮官の考えのもと、午前中はパスやボールコントロールの練習を中心に消化。後半はコンビネーションからのシュート練習も取り入れた。最後はフルコートの約3分の1のエリアで、タッチ数を制限したり四方にサーバーを配置してのミニゲームを行い、約2時間汗を流した。
午後はフルコートで11対11、30分×2本の紅白戦を実施。A代表のコーチを務めるジャッキー・ボヌベー氏、フィジカルコーチのシリル・モワンヌ氏のチームに分かれて対戦した。積極的に声を出してコミュニケーションを取りながらゴールを目指す両チームは、激しいフィジカルコンタクトも見せ、真剣勝負を繰り広げた。ハリルホジッチ監督は終始笑顔で試合を見守り、ゴールが決まった瞬間はコーチ陣とともに大きな拍手で選手を称えた。
これでキャンプの全トレーニングが終了。ハリルホジッチ監督は「2日間ありがとう。この思い出を人生に活かしてほしい」と語り、次のようなメッセージを残した。
「良い選手もたくさん発見できたし、クオリティを持った選手が何人かいた。いつかA代表に入ることを夢見てトレーニングをずっと続けてほしい。ただ、そこに行くためにはトレーニングをし続けて、学校の勉強も忘れずに取り組むこと。そうすればプロの道は開けてくる」
初めてこの年代を指導したハリルホジッチ監督は「面白かった」と笑顔を見せ、「ぜひ2回目も開催してほしい」と再び指導することに意欲を示した。
充実した表情を見せる参加者と同じように、指揮官も「選手と2日間過ごせたことは本当に嬉しい。A代表と行うトレーニングとはまた違った雰囲気だった。最初は緊張していたけれど、2日目は段々笑顔が見られた。試合はさらに面白い現象が見られた」と満足感を示し、「もう一度、みなさんにありがとうと言いたい」と感謝の意を表した。
参加者たちには記念として、背中にそれぞれの名字、袖部分には「KIRINキャンプ」とマーキングされ、さらにはハリルホジッチ監督の直筆サインが入った代表の新ユニフォームが贈られた。これには「背番号はあえて入れていない。自分で勝ち取ってください」という指揮官の想いが込もっている。最後はA代表が解散する時と同様に、全員で円陣を組んでキャンプを打ち上げた。