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早慶戦MVPの早稲田大DF飯泉「俺に蹴ってくれって伝えたら良いボールが来た」

2015.07.02

 7月1日、等々力陸上競技場で行われた伝統の早慶サッカー定期戦。第66回目の開催となった今大会で、早稲田大学DF飯泉涼矢は値千金の決勝ゴールを決め、MVPに輝いた。

 飯泉は今シーズン、ここまでなかなか出場機会を得られずにいた。早稲田大のセンターバックは、主将の金澤拓真と副将の奥山政幸というチームの絶対的な支柱である2人が務めていたからだ。しかし、この早慶定期戦を前に奥山がユニバーシアード日本代表に選出されたことで、飯泉にとっては待望のチャンスが巡ってきた。

 1万人を超える観客が見守る中、飯泉はスタメン出場を果たす。そして16分、飯泉が「自分が輝ける形」と言う場面が生まれた。ペナルティーエリアから10メートルほど離れた右寄りの位置で早稲田大がFKを獲得すると、飯泉はキッカーの宮本拓弥の元に駆け寄り、イメージを共有した。「壁側よりも外側の方がマークが薄れるので『俺に蹴ってくれ』って伝えたらホントに良いボールが来たので、あとは自分が決めるだけでした」。ファーサイドに送られた低めのクロスを飯泉が頭でしっかりと捉えると、ボールはゴール左隅に収まった。

 一躍ヒーローとなり、試合後にはチームメートから胴上げの祝福も受けたが、今後はまた熾烈なポジショ争いに挑まなければならない。「前期はリーグ戦に1試合も出られてないので、自分がリーグ戦に出場したいという気持ちはある。(奥山)政幸君の方が信頼が高いのでポジション争いは厳しいものになると思うけど、そこで引けを取りたくないし、自分が試合に出てチームを勝たせたい」

 尊敬する先輩であり、最も強力なライバルに対しても臆することなく、飯泉は「この夏の間に信頼を勝ち得て、後期は絶対にスタメンで出たい」と力強く、宣言した。

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