文=須佐奈月(慶應スポーツ)
台風の影響により遅れて開幕したJR東日本カップ2015第89回関東大学サッカー後期リーグ戦。前節、桐蔭横浜大学戦は、前半2点ビハインドから後半4得点し、劇的な逆転勝利を収めた。第14節となる今回の相手は駒澤大学。前期は2-1で慶應義塾大学が勝利している。後期開幕から良い流れを作るべく、勝点3を目指して挑んだ。試合は前半早々、12分に慶應大が先制。その7分後に追加点も挙げ、2-0で前半を折り返す。後半にはさらに点差を引き離し、3-0で完封勝利を収めた。
宮地元貴は前節に引き続きボランチで出場。また、リーグ復帰戦となった前節は1得点し、好調の田中健太がスタメンに起用された。
長く続いた天候不良とはうって変わって、風もない秋晴れのなかキックオフ。開始10分間は互いに探りあい、攻守が入れ替わる。先に試合を動かしたのは慶應大だった。12分、田中のファーサイドへのクロスに、フリーで待っていた松木駿之介が頭で合わせて先制。続いて19分、手塚朋克からボールを受けた溝渕雄志が、相手をかわすと左足で直接ロングシュートを放つ。これがゴールネットを揺らし、追加点を奪った。しかし24分には、相手CKでGK宮原隆志が前に出ていたところを詰められピンチを招くが、山田融のカバーで難を逃れた。その後は松木や田中が果敢にシュートを放つが得点には至らず、2-0で前半を折り返す。
後半もたゆまず追加点を狙いにいく慶應大。相手の守備の綻びを逃さない。62分、山本哲平のスルーパスに走りでた田中が冷静にゴールへ流しこみ、3点目を奪う。65分には田中に代えて黄将健を投入。さらに、松木、山本を代えて、攻撃陣を新たなメンバーにし追加点を狙う。ここで連携がうまく取れず得点に結びつく動きができない。しかし、守備陣も最後まで集中し、相手に攻撃のチャンスを全く与えない。駒澤大を封じこめた慶應大が、3-0で完封勝利を収めた。
前節と合わせて計7得点を挙げている慶應大。守備から入ることを徹底することができれば、この得点力を併せ持ち、関東リーグ優勝という目標も手に届く位置にいる。しかし、溝渕が警告累計により、次節(第12節)は出場停止。さらに過密日程で調整時間は短い。メンバーやシステムが変わっても柔軟に対応できるかが、次節、順天堂大学戦勝利へのカギとなるだろう。
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