文=村田真奈美(スポーツ東洋)
後半開始早々に仙頭啓矢が自ら得たFKを直接沈め先制点を奪う。その後は、GK沖野泰斗を中心とした守備で無失点に抑え勝利を手にした。
均衡したゲームを破ったのはこの男の右足からだった。52分、左サイドでボールを受けた仙頭がファールを受けるとキッカーはもちろん仙頭。右足を振りぬくと「狙っていた」という言葉どおりボールはゴール右隅に吸いこまれる。前半から攻撃の起点となり幾度もチャンスを演出してきたが、しっかりとセットプレーのチャンスを自身の足でものにした。その後も仙頭は前線から球際へ激しくいき、相手の攻撃の芽を摘み89分に退くまで攻守に貢献。後期リーグに入り、なかなか波に乗れないチームを勝利へと導いた。
その仙頭の1点を守りきった守備陣のプレーも光った。GKの沖野は前半から一対一になる局面やフリーでシュートを打たれる場面でも体を張り、最後までゴールを割らせなかった。さらに、アミノバイタルカップの専修大学戦以来の先発出場となった浦上仁騎も落ち着いたプレーを披露。日頃のトレーニングなどからいつでも出場できるよう、準備を怠らずに備えてきた成果をしっかりと示した。
後期リーグが開幕し4節が経過した。ここまでの成績は2勝2敗。昇格ラインの2位とは勝ち点差8と昇格を目標とするチームにとって後がない状況は変わりがない。これからも勝ち点を取りこぼすことができない厳しい戦いが予想される。それでもその困難を乗り越えるチーム力があることはこの夏に証明した。昇格に向け再びエンジンがかかり始めた。
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