文=宮崎郁花(関学スポーツ)
終了のホイッスル。青き戦士たちが両手を挙げ、喜び、健闘をたたえ合う。3試合ぶりのその感覚に主将DF井筒陸也は試合後、安堵(あんど)の表情を見せた。前半33分にPKを獲得。FW呉屋大翔がきっちり決め、最後まで1点を守りきった。
「勝ちから遠ざかっていたので、勝ちの重要性を感じる2週間だった。やりきれてよかった」(井筒)。2試合連続勝ち星なしと不調の関西学院大学を奮い立たせるには十分すぎる条件がそろっていた。伝統の関関戦。集客試合。2位の阪南大学とは勝ち点3差。「関関戦はテンションも気合も勝手に入る」(成山一郎監督)。関西学院大に流れが来たかと思えば関西大学に。関関戦の名にふさわしい攻防戦を繰り広げる両者。しかし優勝を狙う関西学院大に負けはもう許されなかった。
試合が動いたのは前半33分。MF森俊介がペナルティーエリア内でファールをもらう。PKを蹴るのはお決まりの呉屋。ゴール左下に確実に蹴り、貴重な先制点を挙げた。シュート数を見れば両者12本と、攻撃に差はない。ただ、「関大がたまたまシュートを外してくれただけ。90分間もっと締まらないと」と成山監督が言うように、まだまだ優勝など簡単に言えるわけではない。前節を終え、最大8あった2位阪南大との勝ち点差も3に。背水の陣で挑んだ関西学院大はPKでの1点を守りきり、関関戦を制した。今試合の直前には阪南大が敗れ、勝ち点差は6に。首位の関西学院大は勝ち点42で後期リーグを折り返した。
応援の声が大きく、指示が聞こえないこともあった。しかし、それは応援してくれている証拠。「こういうときに改めて応援の力を感じる。たくさんの人の前で勝ててうれしい」(井筒)。大勢の前で出せた力が本物か。ここから上位陣との戦いが始まる。リーグも残り6試合。関西学院大の勝負はここからだ。
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