文＝瀧川真由（青山スポーツ）
現在リーグ2連勝中の青山学院大学。今節は集中応援日ということもあり、チーム全体が士気を高めて挑んだ。結果は、産業能率大学相手に圧倒的な気持ちの強さを見せつけ4－1。最終節へ向け、弾みをつける一戦となった。
冷たい雨が降りしきる中、試合は青学大のキックオフで始まる。早い時間帯から主導権を握り相手陣内に攻めこんでいく青学大。
6分、MF恵龍太郎が右サイドを駆け上がりCKを獲得すると、MF山田武典が放ったボールにMF荒木大吾、FW室井晃希とつなぎネットを揺らす。しかし、室井へのオフサイドにより得点は認められない。さらに9分、10分とよい形を作り相手ゴールに迫っていく。19分にはDF森孝輔がファーサイド、フリーで待ち受けていた室井へ精度のよいセンタリングを送りこむが、室井のヘディングはキーパー正面。残念ながらチャンスを活かすことはできなかった。
攻守において相手を上回る青学大。得点の匂いはしていたものの、なかなか枠を捉えきれずにいた。だが22分、ついに試合が動く。森からのパスを受けたDF堤勇人が恵とのワンツーを挟みPA枠から右足を振り抜く。パワフルなシュートが、相手に当たりながらもゴール右に飛びこんだ。堤の公式戦初ゴールでさらに勢いついていく。
わずか1分後には、高い位置でボールを奪取しカウンターをくり出す。恵が右サイドを突破し中央に走りこんできたMF伊藤光輝に横パス。伊藤のスルーパスを受けた荒木は、GKを落ち着いてかわし無人のゴールへと流しこむ。一気にリードを2点に広げた青学大は、守備面においても集中したケアを続け、前半を2点のアドバンテージで折り返す。
後半は前半に比べややスローダウンするものの、ペースは依然と支配したまま。しかし65分、荒木が今節2度目の警告によりまさかの退場。その直後に失点を喫す。頼もしい荒木を失い嫌なムードが漂うが、それを一掃すべくすぐに反撃に動く青学大。
72分、セットプレーを獲得。山田武が放ったボールにDF御牧建吾がヘディング、それを室井が合わせる。ネットを揺らし、再びリードを広げた。さらに、伊藤に代わって入ったMF小泉佳穂が後半アディショナルタイム3分、見事な股抜きを披露し、ドリブルからきっちりと右足でフィニッシュ。ダメ押しの4点目を挙げる。そして試合は終了。この結果、青学大の2部リーグ5位が確定した。
多くの応援を力に代え勝点3を手にした青学大。今節は結果、内容ともに相手を大きく上回る試合展開だった。次節は東国大と対戦する。順位が下とはいえ、決して侮ってはいけない。4連勝をかけ、そして今年度を締めくくる最高の結果となるよう、全身全霊を捧げ戦い抜く。
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