中央大、リーグ最終節を引き分けで終える…1年での1部復帰へチームの立て直しを図る

文=高木伸代 写真=巽千紘(「中大スポーツ」新聞部)

 リーグ戦もついに最終節を迎えた。「勝っても負けても順位が変わるわけではないし、降格を逃れられるわけではない状況」(手塚聡監督)。すでにJR東日本カップ2015第89回関東大学サッカーリーグ1部最下位、2部降格が決まっていた。最終節の相手は専修大学。来シーズンに弾みをつけるためにも勝利で締めくくりたかったが、両チーム決定打が出ず、引き分けに終わった。

 前半は中央大学、専修大ともに慎重な入りをみせる。相手の出方をうかがう中、先にチャンスをつかんだのは専修大。GKからの素早いロングスローでカウンターに持ちこまれる。しかし、集中したディフェンスで得点は許さない。

 一方、中央大もその7分後、MF山田和輝からのクロスにMF三島頌平が反応し、シュート。しかし、これはゴール上に外れてしまう。また、38分にはCKを獲得。MF飯干雄斗が放ったボールはGKに弾かれるが、こぼれ球をFW古橋匡梧がうまく処理し、ゴールを狙うも、得点には至らなかった。前半終了間際には専修大のスローインからのクロスで失点のピンチとなるが、相手のミスにも助けられ、0-0のまま前半は終了した。

 後半に入ると専修大の攻撃に苦しむ時間が増える。54分には裏に抜け出だされ、シュートを打たれるがGK佐川雅寛のファインセーブで難をしのいだ。なかなかチャンスをつかめない中、64分にはFW小形聡司に代えFW櫻井昴を投入。その5分後、山田からのスルーパスうけた櫻井がドリブルでゴール前に運んでシュートを放つがブロックされてしまう。76分には飯干に代え、先週ゴールを決めたMF早坂翔、81分には山田に代えFW岩淵諒を投入し、流れを変えたかったが、0-0で試合終了。

「自分を人間としてもプレーヤーもしても上の段階に成長させてくれた中央大に感謝している」(DF李正洙)。4年生はこの試合で引退。サッカーを続ける選手、続けない選手さまざまだが「中央大サッカー部の部員であることにプライドをもって社会人で活躍してほしい」と手塚監督は4年生へ向けエールを送った。

「チームがつらい時期で、一番つらかったのは小出(啓太)だと思う。チームを引っ張ってくれてありがとうと言いたい」(小形)。今年主将を務めたDF小出啓太主将は成績不振とともに自身のけがにも悩まされた1年だった。「自分の強さを出せなかった自分が弱い」(小出主将)。4年生はこの悔しい思いを晴らすことはできない。後輩たちが2部優勝を勝ち取ることが4年生への恩返しになるはずだ。中央大の名に懸けて、来年の1部復帰のためにチームの立て直しを図る。

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