11月19日、明治大学駿河台キャンパスにおいて、明治大のJリーグ加入内定選手合同記者会見が行われた。
ベガルタ仙台への加入が内定しているMF差波優人は、自身の特長について「低い位置から長短のパスでフィニッシュに絡んでいける」とアピール。理想の選手はパリSGでプレーするマルコ・ヴェッラッティで、「ロングパス使ってゲームを作っていくというプレースタイルが似ていると思う。歳も若いので目標にしている」という。
青森県出身の差波は、青森山田中学校への入学と同時に親元を離れ、寮生活をした。当時から1学年上の先輩、柴崎岳(鹿島アントラーズ)は憧れの存在だったという。「小学校の頃から選抜などで一緒にプレーして、中学からは学校も寮も同じだった。最初は岳さんと一緒にサッカーをやっているのが不思議なくらい、当時からレベルが違った」
そして高校に入学すると、2学年上には椎名伸志(カターレ富山)が在籍していた。椎名と柴崎がボランチでコンビを組んだ青森山田は、第88回全国高校サッカー選手権で準優勝。「椎名さん、岳さんのボランチコンビが高校サッカー界でブームになって、選手権で準優勝したのをベンチで見ていた。2人はサッカー以外も素晴らしくて、人を惹きつける魅力があって、毎日がいい勉強。その2人を近くで見れた僕は日本で一番幸せだった」
偉大な2人の先輩と過ごした時間はかけがえのないもの。その経験を無駄しないためにも、差波は努力を重ねてきた。今度は、自分が子供たちに憧れを抱かれる存在になることが目標だ。「子供に憧れられる選手になりたい。もう学生ではなくプロのサッカー選手になるので、自分のためだけにサッカーをするのではなくて、これまで関わってくれた人のためにやることにこだわり続けたい」。恩返しの気持ちを、来シーズンはJ1のピッチで表現する。