12月28日、第24回全日本大学女子サッカー選手権大会の2回戦(インカレ)が行われ、早稲田大学と姫路獨協大学が対戦した。
前日に行われた2回戦で、前回大会3位の吉備国際大学を下した早稲田大。準々決勝でもその勢いをみせつける。
試合が動いたのは31分、MF中村みづきが右サイドをドリブルで突破しクロス。このボールが逆サイドのMF山本摩也に渡ると、落ち着いたトラップから右足を一閃。これがネットを揺らし、早稲田大が先制点を奪う。
36分には相手DFの裏に抜けたMF高木ひかりがGKと一対一の場面を迎えるも、ここは姫路独協大DFが決死のブロックをみせゴールにはならなかった。アディッショナルタイムには、バイタルエリアでボールを受けたMF中村がミドルシュートを放つが、クロスバーを直撃。ペースを握りながらも追加点は奪うことはできず、早稲田大1点リードで前半を折り返す。
後半、姫路獨協大が一瞬の隙を突く。53分、左サイドに抜けだしたMF山口千尋のグラウンダーのクロスにMF多田彩華が反応。ニアでコースを変えると、ボールはゴールに吸いこまれ、姫路獨協大が試合を振り出しに戻した。同点ゴールを許した早稲田大だが、その後は落ち着きを取り戻し、姫路獨協大ゴールへ迫る。
59分、左からのクロスボールに反応したMF正野可菜子が胸トラップから右足を振りぬくが枠をとらえず。74分にはMF熊谷汐華が、左サイドからペナルティエリア内に進入し、シュートを放つが、これはGKがセーブ。 直後にはFW河野が右サイドからのクロスに飛びこみヘディングシュートを放つが、わずかにバーの上へ外れた。
一方の姫路獨協大も81分、ゴール前の混戦から、途中出場のMF渡邊佳奈美が一瞬の隙をつき、右足で強烈なシュートを放つがわずかに右に外れゴールを奪う事ができない。互いに決定機を決めきれず。このままPK戦突入かと思われた89分、早稲田大が土壇場で試合を動かす。右CK、MF松川智からゴール前にボールが送られると、中央に走りこんだのはMF高木。豪快なヘディングを叩きこみ、早稲田大が勝ち越しに成功する。
このまま試合はタイムアップを迎え、早稲田大が劇的なゴールで準決勝進出を決めた。
試合後、早稲田大の福島廣樹監督は「試合を通して落ち着いたサッカーが出来た。内容的にも満足している」とコメント。「選手もいいプレーをみせてくれた」と選手の健闘を称えた。
準決勝で戦う日本体育大学については、「日本体育大は繋ぎも上手く、スピードもある」と分析。「日本の大学女子サッカーをけん引するチームの対戦。おもしろい試合をしたい」と意気込みを語った。
準決勝は1月15日、味の素フィールド西が丘で行われる。
【得点者】
31分 1ー0 山本摩也(早稲田大)
53分 1ー1 田中萌(姫路獨協大)
89分 2ー1 高木ひかり(早稲田大)