今季5点目を決めた丹羽詩温は得点ランクトップタイに浮上 [写真]=谷澤優佳(明大スポーツ)
JR東日本カップ2016 第90回関東大学サッカーリーグ戦 1部 第8節の順天堂大学戦は耐え忍んで、勝利をものにした。明治大学は20分に丹羽詩温のゴールで幸先良く先制。64分には巽豪がロングシュートで今季初ゴールを挙げ、リードを2点に広げる。68分に1点を返されるものの、その後は持ち前のコンパクトな守備と体を張った粘り強いディフェンスで順天堂大の猛攻に耐え、ゴールラインを割らせなかった。息詰まる接戦を2-1で勝ち切り、暫定首位に立った。
丹羽はこの日、今季2度目となる2試合連続ゴールでチームに勝利をもたらした。20分、鳥海晃司のロングパスに反応したサイドハーフの土居柊太が斜めの動きでディフェンスラインの裏に抜け出す。土居が上げた低く速いクロスを、ペナルティエリア内に走り込んだ丹羽が押し込みゴールネットを揺らした。「何度も何度も練習しているシーンが出た」(栗田大輔監督)とイメージどおりの得点。今季5点目をマークし、得点ランキングトップタイに躍り出た丹羽は「チームが勝つことが一番大切だと思うので、その次に自分の得点というものを意識してやっていきたい」と、ひたむきにチームへの貢献に意欲を見せる。
持ち前の守備がさえ渡った。低い位置からしっかりと組み立ててくる順天堂大に対して、試合開始から選手間の距離を短くしたコンパクトな守備で、相手FWへのパスをシャットアウトし、勢いづかせない。先制しリズムをつかんだ明治大は前線からのハイプレスが機能し、相手陣内でのボール奪取に成功。守備で攻撃を勢いづかせ、明治大ペースのまま前半を折り返す。64分に追加点を挙げるものの、その後は一転して相手ペース。68分に1点を返され、さらに同点を狙う順天堂大の猛攻が始まる。しかし、集中した守備を終始一貫し、後半に打たれたシュートは1本。失点以外のシュートは許さなかった。前節の専修大学戦は2-1から追いつかれ痛恨のドローという形で終わってしまったが、その反省を生かして勝利につなげられたことは大きい。「最後は勝つんだというところが一人ひとりに見えたと思う」(栗田監督)。チーム一丸となって粘り強く、体を張ってゴールを守った。
攻撃面でも体を張ったプレーは見られた。72分、自陣に押し込まれていた明治大のクリアボールに反応した途中出場の岩田拓也が裏に抜け出したが、相手GKと交錯し転倒。けがの状態からプレーは中断され、担架で運ばれ負傷交代。出場してから5分後の出来事だった。チームのために体を張った岩田の雄姿は勝利への執念を感じさせた。
今節の勝利で満足してはいけない。現在、勝点15で暫定首位に立ったが、ここからが本当の勝負だ。「今日勝てたことは大きいですが、この後負けたら意味がないのでチーム全員で危機感を持って戦っていきたい」(土居)。次節の対戦相手は国士舘大学。今季は調子が落ち込んでいる様子だが、松本孝平(国士舘大)を中心とした爆発力のある攻撃で昨季はともに優勝争いをした強豪だ。混戦の続く前期リーグ戦も残すはあと3試合のみ。首位での折り返しを絶対的なものにするためにも、まずはしっかりと連勝をつかみ取りたい。
文=古賀章太郎(明大スポーツ)
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