後期リーグ初戦での勝利に貢献した坂元 [写真]=スポーツ東洋
文=藤井圭(スポーツ東洋)
この日輝きを放った男がイレブンを勝利へと導いた。JR東日本カップ2016 第90回関東大学サッカーリーグ戦後期リーグ開幕戦、関東学院大学を相手に2得点に絡む活躍を見せた坂元達裕だ。
前期では全11試合に先発出場を果たし、4得点を記録。右サイドから積極的に仕掛けるドリブラーは、この日も自らの持ち味を存分に発揮した。15分には高橋宏季とのパス交換から細かくつなぐと、右サイドから切り込んで左足を振り抜きネットを揺らす。「得意のニアへのシュート」と振り返る坂元からは確かな自信が感じられた。前半終了間際にも、同じく右サイドからドリブルを仕掛けると、相手DFがたまらずファール。FKを得ると、仙頭啓矢が難しい角度ながら直接決めて追加点を挙げた。「抜くことはできなくてもファールをもらえればチャンスになる」。この小柄なドリブラーのお膳立てからエースの一発が決まり、後期を白星スタートで飾った。
華々しい活躍を見せた坂元だったが彼に慢心の気持ちはなかった。60分で足をつってしまい交代を余儀なくされると、続く交代枠はすべて負傷交代となってしまう。坂元は「迷惑をかけた」と前置きをした上で「これだとチームは戦術的な交代ができない。自分は体力的にも上げていかなければいけない」と反省した。自らの持ち味を生かしながら、それを90分持続させる。チームのために彼ができることは何か。「自分が点を決めてチームが勝てるように」。高い向上心を持つ坂元のさらなる成長に目が離せない。
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