後期開幕戦を勝利で飾った法政大イレブン [写真]=スポーツ法政
文=広瀬結(スポーツ法政)
JR東日本カップ第90回関東大学サッカーリーグ戦の後期初戦を迎えた。前期リーグ戦を3位という優勝を狙える位置で折り返し、リーグ中断期間にあったアミノバイタルカップでは総理大臣杯出場の期待もあった。しかし、下部リーグ所属の大東文化大学を相手に1-1のドローからPK戦に持ち込まれ、まさかの1回戦敗退に終わっていた。
後期リーグ初戦ではチームの要である永戸勝也を怪我で欠いて臨むことになった。そのため今回の試合は法政大の実力の真価が問われる試合となった。前期リーグ戦11位の駒澤大学を相手に、法政大の実力を示し勝利が欲しいところだ。
前半はなかなかゴールまでチャンスを作れない展開が続いた。法政大は駒澤大の高い位置からのプレッシャーにパスが思うようにつながらず、中盤でボールが奪われる。対する駒澤大は主に右サイドから崩し何度も得点チャンスを作る。18分には、右サイドを突破しクロスを中央に上げられるもオフサイドの判定で法政大にとっては助かる場面となった。駒澤大のペースで進みながらも互いに無得点で終了する雰囲気があった43分。中原輝が左サイドを突破しGKとDFの間にマイナスのクロスを上げると中央に走ってきた吉岡雅和がそれに合わせ先制。幾度となく危なげない場面がありながらも得点を許さなかった法政大だったが、前半終了間際にあっさりと得点を許してしまう。このまま前半が終了し0-1で試合を折り返す。
後半を迎えあっという間に試合が動いた。49分、下澤悠太が中央から放ったシュートが前方にいた味方に当たり、そのはね返りを再びシュート。見事ゴール左に入り、下澤はリーグ戦初出場初ゴールを決める。ゴール後すぐさまベンチの方に駆けつけ喜びを仲間と分かち合った。ゴールが起爆剤となり一気に法政大ペースとなる。3分後の52分、左サイドを上手く駆け上がり中央へ上げたクロスに対し、黒柳駿がゴールに押し込んだ。後半開始7分で2-1と一気に逆転し、法政大が試合の優位に立つ。57分には下澤の中盤からの縦パスを受けた青柳燎汰がシュートを打つが惜しくもゴール脇へと流れた。その後も前半にはあまり見られなかったフィードからの攻撃や細かいパスワークでの攻撃などバリエーション豊かに相手を翻弄した。駒澤大の攻撃に対してもシュートを打たれる前に上手くボールカットし安定した守備が見られた。そのまま試合が終了し、後期リーグ戦初戦を2-1の逆転勝利で勝ち点3をつかんだ。
前半なかなか攻撃のペースをつかめずちょっとした隙を突かれて失点したものの、後半開始7分間で2点を奪ったことで流れが法政大に傾き、法政大のサッカーを中心に試合が進められた。新戦力である下澤がゴールを決めたことでこれからの法政大へ期待が膨らむ試合でもあった。ただ、前半のように自分たちのサッカーが展開できない時にどのように打開するのか、そしてどのように攻撃のリズムを作るのか、それが課題として見えた。今節勝利を収めたことで順位が1つ上がって2位となった。しかし首位の明治大学との勝ち点差は6と大きく開いており、3位の筑波大学との勝ち点差は1と全く気が抜けない状況。これから続くリーグ戦において1試合1試合勝利を積み重ね優勝に法政大が輝くことを期待したい。
選手、監督のコメントは、スポーツ法政新聞会HP(http://sports-hosei.net/)をご覧ください!