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慶應大、順天堂大を下し後期初勝利 池田豊史貴がリーグ戦初ゴール

2016.09.19

劇的ゴールを決めた池田が終盤ボールをキープ [写真]=慶應スポーツ

文=吉田遼平(慶應スポーツ

 JR東日本カップ2016第90回関東大学サッカーリーグ戦後期リーグ戦開幕後、良いゲーム内容を展開しながらもいまだ勝ち星がない慶應大。第13節終了時点で順位が1つ下の7位順天堂大学との一戦に臨んだ。試合は序盤こそ慶應大ペースだったが、順天堂大の細かいパス回しに翻ろうされ攻め込まれる。しかし豊川功治、井上大の体を張った守備を中心になんとかスコアレスで前半を折り返す。後半は手塚朋克、田中健太などスピードのある選手を投入し、チャンスを増やすと82分、佐藤海徳の裏への浮き球のボールを池田豊史貴がダイレクトで決め先制。この1点を守りきった慶應大が後期リーグ戦初勝利となった。

 前節は流通経済大学相手に引き分け、初勝利を逃した慶應大はほぼ同じ布陣。2トップは後期リーグ開幕戦と同じ渡辺夏彦と池田が先発となった。

 試合は慶應大が前線からのプレスと丁寧なパス回しでペースを握る。開始2分、宮地元貴が中盤でボールを奪うと前線の池田へ。池田が後ろに流し松木駿之介が力強くペナルティーエリア内に侵入するがシュートは打てない。17分には右サイド佐藤から渡辺にパス。渡辺がワンタッチで近藤貫太に送るとそのままシュート。これは相手にGKに阻まれる。20分にも落合祥也のパスを渡辺がスルーしその先で待つ近藤がミドルシュート。これも相手GKのセービングにあった。さらに21分、カウンターから近藤がゴール前にクロスを上げ、相手DFのクリアミスを松木がGKと競り合い、ボールはゴール内にこぼれるがこれはファールの判定。
序盤は攻め込む慶應大だったがセカンドボールを拾われ、主導権は順天堂大に移っていく。34分、カウンターに遭いゴール正面からミドルシュートを打たれるが豊川が体を張ってブロック。43分にもロングボールを弾かれ、ピンチを迎えるがここは井上が体を投げ出してなんとか凌いだ。前半終了間際にもペナルティーエリアのすぐ外でFKを与えるなど押し込まれた慶應大だったがなんとか耐えて前半を折り返す。

 後半開始から松木に代えて体調不良から復帰したスピードが持ち味の手塚を投入。47分、その手塚が前線からの積極的な守備でCKを獲得。近藤が蹴ったボールに宮地が頭で合わせるが相手DFがライン上でクリア。さらに53分、宮地が手塚の裏のスペースにパス。手塚が相手をかわし、中央のフリーで待つ渡辺にパスを出すが渡辺のシュートはジャストミートせずにゴール左へと外れた。58分に渡辺に代えて田中を投入。スピードを活かした攻撃を仕掛けたいところだが、59分に右サイドからの突破を許し、ペナルティーエリア内でシュートを打たれ、GK上田朝都がセーブ。このこぼれ球をさらに詰められるが望月大知がライン上でなんとかクリアした。その後も順天堂大に細かくパスを繋がれ、右サイドからミドルシュートを打たれるが上田がまたもファインセーブをみせ、得点を許さない。70分に近藤に代えて山本哲平を投入。77分、池田が相手DFの裏に抜け出し、手塚にラストパス。GKと一対一になったが手塚のシュートはわずかに外れた。そして82分、押し込まれていた慶應大が貴重な先制点を奪う。佐藤の浮き球のパスに池田がディフェンスラインの裏に抜け出し、これをダイレクトでシュート。ボールは相手GKの頭上を越えゴールに吸い込まれ、後期リーグ開幕戦から先発出場を続ける池田がリーグ戦初ゴールを決める。波に乗る慶應大は右サイドを手塚が突破し、逆サイドでフリーの田中へ。田中がトラップから相手をかわし、シュートを放つがこれは左に外れた。その後終盤は相手にボールを支配されるが、チーム全員の守備でチャンスを作らせずに試合終了。慶應大が後期リーグ戦初勝利となった。

「今日は最高のゲーム。チームが一丸となって戦えたのは今シーズン初めて」(須田芳正監督)と大きな意味のある後期リーグ戦初勝利となったこの試合。前期は先発出場がなかった池田が素晴らしいゴールを決め、勝利に導いたこともチームにとって刺激になっただろう。次節はカシマスタジアムでの専修大学戦。後期開幕3連戦の最後を勝利で飾った慶應大がこのまま波に乗りたいところだ。

選手のコメントは慶應スポーツのホームページ(http://keispo.org/wordpress/?p=39083)で閲覧できます。またTwitter(@keispo2015)にて毎節試合速報をしておりますので、そちらもご利用ください!

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