貴重な3点目を挙げた佐藤 [写真]=スポーツ東洋
文=金澤瑞季(スポーツ東洋)
「追いかける立場としてもう勝ち点は失えない」。監督と選手たちに共通の認識があった朝鮮大学校戦。徳市寛人が2得点と活躍し、東洋大学が4-1と勝利を納めた。
体を張った貪欲なプレーが目立つ試合だった。8分、ゴール横で佐藤仁紀が倒されFKのチャンスをつかむと、これに徳市が頭で合わせて先制。仙頭啓矢を起点に、何度もチャンスを作り出し流れをつかみかけていた。しかし、攻撃の要である田中舟汰郎と仙頭が相次いで負傷。監督が「どうなるか分からなかった」と話した通り、チームにとって不測の事態だった。そこから流れは変わってしまい、オウンゴールで追加点を奪うも、PKを与えて1点を返されてしまう。その後は決定的なチャンスを作れず、リードしているにも関わらず思うようにいかない苦しい試合展開が続いた。佐藤が「慌ててはいけない」と話した通り我慢強くプレーし、再びチャンスが訪れたのは59分。「エースの代わりに出るのだからいつも通りの自分では駄目だと感じていた」。仙頭に代わって途中から出場機会を得た阿部敬太がゴール前でボールを奪うと、これを佐藤が決め朝鮮大を引き離す。そこから徐々にペースをつかみ、75分には徳市がCKのこぼれ球を落ちついて決めた。一度はピリピリした雰囲気になったが、チームが一つになりつかみ取った勝ち点3だった。
次節の相手は、近頃調子を上げている明治学院大学だ。決して簡単に勝てる相手ではない。古川毅監督は「一試合ずつ集中して勝ち点を積み上げることが大切だ」と力強く語った。主力選手2人が負傷するという厳しい状況ではあるが、連勝し1部昇格に弾みをつけたい。
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