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明治大、11連勝で史上最速リーグ優勝達成 土居柊太&丹羽詩温のゴールで慶應大に逆転勝利

2016.10.16

逆転弾を決めた丹羽 [写真]=谷澤優佳(明大スポーツ)

文=亀井笙子(明大スポーツ

 6年ぶり4度目のリーグ優勝を収めた。JR東日本カップ2016第90回関東大学サッカーリーグ戦第17節終了時点で、勝てば問答無用の優勝が決まることになった今試合の相手はインカレ出場権を争う6位の慶應義塾大学。前半の立ち上がりはペースをつかめず15分に先制点を許すも、28分に土居柊太が同点弾を決める。さらに前半終了間際、丹羽詩温がゴールに押し込み逆転に成功。後半では相手の厳しいフィジカルコンタクトに苦しむも、追加点は許さず2-1で逆転勝利を収めた。また、最多連勝記録を11に伸ばし、残り4試合を残す史上最速優勝と新たな記録も樹立。夏の総理大臣杯に続き2冠目をものにした。

 雲一つない空の下で笑顔がはじけた。立ち上がりは優勝が懸かっているプレッシャーからか硬いプレーが続き、思うような試合運びができなかった明治大。相手のブロックを組んだタイトなディフェンスに苦しみ、15分にはFKから先制点を許してしまう。しかし「自分たちで修正できるようになっている」(栗田大輔監督)。失点後、服部一輝主将が積極的に声を出し、チームを鼓舞。徐々に調子を取り戻していき、正確なパス回しでディフェンスから攻撃の起点をつくっていった。そして28分、河面旺成が左クロスを上げ、岩田拓也がヘディングで落としたボールをファーサイドにいた土居が押し込み同点に追いついた。このゴールで勢いに乗ると、前半終了間際には今季10点目となる丹羽の逆転弾がさく裂。中央にいた土居からのボールを岩田が丹羽へパスすると、相手のブロックをかわし冷静にゴールに突き刺した。「(苦しい展開を)覆すだけの勝負強さであったりタフさは付いてきた」(柴戸海)。後半に入ると、相手に押し込まれゴール間際まで攻められる場面も何度かあったが体を張った守りで得点を阻止。なんとか逃げ切り2-1で試合終了のホイッスルが鳴ると、選手には安堵とも言える笑顔が見られた。最後には監督やコーチを胴上げするなど喜びを爆発させた。

 今の明治大の強さを支えるのは総合力の高さだ。84分に松田惠夢が4年生ながらトップチームの公式戦初出場を果たした。先週までは関東大学リーグに登録されていない選手が出場しているインディペンデンスリーグ(Iリーグ)に出ていたが、新たに追加登録され今回の出場となった。「(松田を)今回は実力でトップに上げた」(栗田監督)と、セカンドからの底上げが新たな競争を生み、チーム全体を強くしている。また、そのIリーグでも明治大は9日の最終節で慶應大相手に勝利を収め3位となりチャンピオンシップの切符をつかみ取った。「みんなこの1部のリーグ戦を意識してやっているので、Iリーグでも結果が付いてきている」(早坂龍之介)。トップにいてもセカンドにいても想いは一つ。勝利は部員62人全員でつかんでいる。

 優勝は決めたが、戦いが終わったわけではない。「リーグ戦を勝ち続けるというところに目を向けてやっていきたい」(小出悠太)と優勝はあくまでも通過点。3冠のかかるインカレの前にリーグ戦はあと4試合ある。「メンタル的にも残り4試合難しい試合になる」(巽豪)。この4試合をどう戦うかが3冠につながってくる。千里の道も一歩から。目の前の試合に全力で臨み、また一つずつ勝ちを重ねていく。

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