決勝ゴールを奪った徳市 [写真]=スポーツ東洋
JR東日本カップ2016第90回関東大学サッカーリーグ戦第22節 東洋大学 1-0 神奈川大学
文=金澤瑞季(スポーツ東洋)
1部昇格がかかった最終節、直接対決の相手は2位神奈川大学。神奈川大との勝ち点差2を追いかける3位東洋大学にとって勝利以外許されないこの試合は、両者一歩も譲らない展開が続いた。試合が動いたのは後半アディショナルタイム。仙頭啓矢のCKに徳市寛人が頭で合わせゴールを奪い、1-0のまま試合終了。最後の最後で昇格圏内である2位に浮上し、念願の1部昇格をつかみ取った。
勝てば昇格という大事な一戦、序盤から何度も攻め込まれるが守備陣を中心に全員で対処し、粘り強い守備でゴールを許さない。GK伊藤俊祐のナイスセーブに助けられるシーンも目立った。しかし、相手の徹底した早いプレッシャーに苦しめられ、流れをつかむことができず、先制点を奪えないまま前半を折り返す。後半も油断を許さない展開が続くが、佐藤仁紀、仙頭の4年生を筆頭に積極的にゴールを狙い、流れは徐々に東洋大に。81分には、松崎快のサイドチェンジに仙頭がフリーで反応しシュートするが相手GKに阻まれる惜しいシーンもあった。しかし、その後は引き分け以上でも昇格が決まる神奈川大が守りに入り、思うようにプレーできない苦しい展開に。果敢に攻めるもチャンスを生かすことができず焦りが見え始めていた。そんな中迎えた後半アディショナルタイム、ラストワンプレーのCKのチャンス。最後の望みをかけた緊張感の中、「自分のキックの精度を信じて蹴った」という仙頭のCKに徳市が豪快にヘディングで合わせゴール。徳市は「全員の力が乗り移ったゴール」と振り返った。そして試合終了のホイッスル、イレブンは応援席に駆け寄り喜びを爆発させた。
試合後、「祝1部昇格」の横断幕が掲げられた。1部は今よりもっとレベルが高く、厳しい戦いになるだろう。古川毅監督は「喜びに浸っている暇はなく、1部に向けてひと回りもふた回りも成長して来シーズンを迎えたい」と意気込んだ。また、キャプテンの佐藤は後輩に向けて「経験がある選手が多いので心配はしていないが、それでも1部は難しいのでたくさん練習してほしい」とエールを送った。
来シーズンから、4年生が残してくれた1部リーグという舞台で東洋大サッカー部の新たな挑戦が始まる。
選手のコメントはスポーツ東洋のホームページ(http://sports-toyo.com/news/detail/id/5436)をご覧ください!