カールスバーグを造ったのは、デンマーク人醸造家のJ.C.ヤコブセン。1845年、彼は自身のビール用の特別な酵母を手に入れるため、コペンハーゲンからミュンヘンまで旅をした。これが、カールスバーグの歴史のはじまりだ。
1847年、J.C.ヤコブセンは、24歳の時にカールスバーグを設立。“カールスバーグ”という名前の由来は、創業者の名前ではなく、彼の息子カールと、醸造所の場所バルビール(デンマーク語でバーグ)からつけられた。
カールスバーグの創立年は奇しくも、イングランドのパブリックスクールのラグビー校でサッカーのルールブックが誕生したのと、ほぼおなじタイミングである。(1845〜1846年と言われている)
1888年、デンマークの著名デザイナーのトルヴァル・ビンデスボルによってカールスバーグのロゴが誕生した。1904年にカールスバーグがデンマーク王室御用達ビールになると王冠のマークを使用することが認められ、以後、カールスバーグのトレードマークとなった。
1960年、初めてのUEFA欧州選手権がフランスで行われた。当時は「ヨーロッパ・ネイションズカップ」という名称で開催され、本選にはフランス、ソ連、チェコスロヴァキア、ユーゴスラヴィアの4カ国が参加。ちなみに、カールスバーグの母国デンマークは予選ラウンドでチェコスロヴァキアに敗れている。
カールスバーグとデンマーク代表の関係は1978年にまでさかのぼる。1978年2月、カールスバーグは、プロ化を条件にスポンサーシップとして100万クローネをデンマークサッカー協会に提供すると明言。他国の代表チームが海外でプレーするようになり、その価値が徐々に浸透していったことで、このプロセス(プロ化)は促進された。
カールスバーグが初めて世界に出たのは1868年。スコットランドへの輸出を皮切りに世界各国への輸出が始まった。日本では1986年から、サントリーがライセンス製造・販売を開始。日本でもカールスバーグを楽しめるようになった。
1988年、カールスバーグとサッカーの関係は国際舞台にまで発展した。西ドイツで開催された1988年のEUROで公式スポンサーとして大会に携わると、カールズバーグは8大会に渡ってサポートを継続。2013年5月にはUEFAとの長期スポンサー契約の延長を発表している。
80年代にタレントが次々と台頭してきたデンマーク代表は、86年のワールドカップ・メキシコ大会に初出場を果たした。爆発力があり恐れ知らずのそのサッカーから、彼らは「ダニッシュ・ダイナマイト」と呼ばれ一躍、北欧の強豪国としてその名を世界中に知らしめた。
カールスバーグの“母国”であるデンマークは、人口およそ570万人と決して大きな国ではないが、それでも多くの名選手を輩出してきた。特に1980年代以降は、ミカエルとブライアンのラウドルップ兄弟や、名GKピーター・シュマイケルの台頭でEUROやワールドカップの舞台を席巻。チーム一丸となった勇敢なプレーぶりから、チームは「ダニッシュ・ダイナマイト」と呼ばれ、多くのファンを魅了してきた。旧ユーゴスラヴィアの出場資格はく奪により開幕2週間前に出場が決まったにも関わらず、フランスやオランダ、ドイツといった強豪を撃破する快進撃を見せて優勝したEURO 92の偉業は、いまなお語り草である。
その後もマルティン・ヨルゲンセンやデニス・ロンメダールといった良質なサイドアタッカーを次々と生み出し、ヨン・ダール・トマソンという点取り屋が輝きを放ったデンマークは、すっかり北欧きってのサッカー強国として認知されるようになった。残念ながらEURO 2016出場権は獲得できなかったものの、偉大な父ピーターの面影を持つ守護神カスパー・シュマイケルや、プレミアリーグ屈指の司令塔と言われるクリスティアン・エリクセンなど新世代のスターを擁する現代表も、魅力的な好チームだ。
プレミアリーグで有数の実力と人気を誇るリヴァプールとカールスバーグの絆は1992年から始まった。以来、レッズ伝統の赤いシャツの胸には、2010年までカールスバーグの名が刻まれていた。実に18年という胸スポンサー契約は、イングランド1部リーグにおいて歴代最長。胸のロゴが変わった今も両者は密な連携を続けており、来シーズンにはスポンサーシップ25周年を迎える。
「カールスバーグとサッカー」という言葉で誰もが思い浮かぶのは、2004-05シーズンのチャンピオンズリーグ決勝でリヴァプールが起こした「イスタンブールの奇跡」だろう。前半を終えて0-3とリードを許したリヴァプールが後半に入ると6分間で3ゴールを奪い返し、PK戦を制して欧州の頂点に立った。ビッグイヤーを天に掲げるキャプテン・ジェラードのユニフォームの胸にはカールスバーグのロゴが輝いていた。
イスタンブールの魂を今も受け継ぐリヴァプールは、イングランド代表にトッテナムと並ぶ最多の5選手、全参加国を見渡してもユヴェントスと並んで最多の12選手をEURO 2016に送り出す。
イングランドでは、キャプテン&副キャプテンとしてリヴァプールをけん引したジョーダン・ヘンダーソンとジェイムズ・ミルナーの活躍もさることながら、とりわけ怪我による長期離脱から復活したダニエル・スタリッジに期待したい。柔と剛を兼ね備えた点取り屋は、先発の座こそケインやヴァーディーに譲るかもしれないが、ピッチに立てば一撃必中の決定力と左足のパワフルショットでヒーローになれる資質は十分だ。
クラブでは中盤を引き締めるエムレ・ジャンは、持ち前の万能性を生かしてドイツ代表では右サイドバックを担うが、未来の代表キャプテン候補と言われる彼もまた、自身初の国際舞台で一気にスターの階段を上ることだろう。また、3選手がプレーするベルギー代表も要注目。特にリヴァプールで心身ともにたくましさを増したディヴォック・オリギ、プレミアでの雪辱を晴らすべく燃えるクリスティアン・ベンテケのFWコンビの爆発力は、間違いなくベルギー躍進のカギとなる。
カールスバーグは、20年に渡りサッカーイングランド代表の公式スポンサーも務めている。カールスバーグと“スリーライオンズ”の関係は、今回のUEFA EURO 2016だけでなく、2018年ワールドカップ・ロシア大会まで続く。また、カールスバーグは代表戦が行われるウェンブリー・スタジアムの創立パートナーでもあり、地元のサッカーファンの間でもお馴染みのビールとして知られている
今度こそ、「ベスト8の壁」を打ち破れるかもしれない。EURO 2016に臨むイングランド代表には、そんな機運が漂っている。
今大会出場国で最年少となる「平均年齢25.39歳」のヤング・ライオンズには、次なるスーパースターとなれる資格を有したフレッシュな才能がひしめいている。ストライカーには、プレミアリーグで16シーズンぶりの“国産得点王”に輝いたハリー・ケインと、レスターを奇跡の優勝に導いたジェイミー・ヴァーディがいる。中盤にはデレ・アリにロス・バークリーと、往年の英雄ポール・ガスコインと比較される若きファンタジスタが双璧をなす。さらには、気鋭のドリブラーであるラヒーム・スターリング、18歳でサプライズ招集された“ワンダーボーイ候補”のマーカス・ラッシュフォードらも虎視眈々と主役の座を狙っている。そしてチームを束ねるのは、代表歴代得点王にしてチーム最年長のキャプテンでもある説明不要の天才、ウェイン・ルーニーだ。
多士済々の攻撃陣が噛み合い、恐れ知らずの若獅子たちが存分に暴れ回れば————。過去唯一のトロフィーを獲得した1966年ワールドカップからちょうど50年となる節目の大会で、8強どころか頂点だって狙えるかもしれない。
1960年に第1回大会が開催され、今大会が15回目となる「UEFA EURO」。大会史上最大規模となる今大会は200以上の国々に熱戦が放送される。現在約150カ国で販売され、40カ国に生産拠点をもつワールドブランドであるカールスバーグは公式ビールとして、4年に一度のサッカーの祭典を満喫するファンの喉を潤し、大会を盛り上げる。