8月25日、いよいよ2012-13シーズンのセリエAが開幕。サッカーキングではセリエA各クラブのブロガー&ファンにご協力いただき、新シーズンに向けた最新チーム情報を執筆していただきました。随時、チーム情報を追っているファンならではの濃密な情報が集結。読み応え十分な各クラブの情報をチェックしてください!
パレルモを展望していただいたのは、2005年から情報を追い続けている「パレルモブログ」の管理人さんです。
◆2012-13シーズンの目標(予想順位)
一ケタ順位
◆今夏の獲得&放出リスト
IN 選手名 《レンタル元》←昨季最終所属
GK フランチェスコ・ベヌッシ←トリノ
GK サミル・ウイカニ←ノヴァーラ
DF スティーヴ・フォン・ベルゲン←ジェノア
DF マウロ・セット←リール/FRA
MF ルカ・ディ・マッテオ←レッチェ
DF サンティアゴ・ガルシア←ノヴァーラ
MF ヤスミン・クルティッチ←ヴァレーゼ
MF ニコラス・ヴィオラ←レッジーナ
MF フランコ・ブリエンツァ←シエナ
MF エヒディオ・アレバロ・リオス←ティファナ/MEX
FW パウロ・ディバラ←インスティトゥート/ARG
FW ミケーレ・モルガネッラ←ノヴァーラ
FW セバスティアン・ソサ←セーロ・ラルゴ/URY
OUT 選手名 《レンタル元》→移籍先
GK アレクサンドロス・ツォルヴァス→ギリシャ
GK エミリアーノ・ヴィヴィアーノ→フィオレンティーナ
DF フェデリコ・バルザレッティ→ローマ
DF マティアス・シスベストレ→インテル
DF マティアス・アギレガライ→モンテビデオ・ワンダラーズ/URY
MF フランチェスコ・デッラ・ロッカ→フィオレンティーナ
MF アルミン・バチノヴィッチ→ヴェローナ
MF アフリーエ・アクアー→パルマ
◆期待の新戦力
MF フランコ・ブリエンツァ
若手へ移行しているクラブの中で33歳の新戦力は異例だが、獲得に異を唱える者はいない。セリエC1時代から8年間パレルモに在籍していたブリエンツァは4年ぶりの復帰となる。以前、パレルモでプレーしていた時とは違い左サイドハーフでの起用となるが、プレシーズンマッチでは素晴らしいプレーを見せており、バルザレッティの抜けた左サイドのキーマンになることは間違いない。
◆期待の若手
GK サミル・ウイカニ
2007年にアンデルレヒトから加入したウイカニは過去3シーズン、ノヴァーラでプレー。パレルモのプリマヴェーラから第三GK、レガプロからセリエB、そして昨シーズンはセリエAと、着実にステップアップしている。昨シーズンは不運な負傷に度々見舞われたが、初めてのセリエAで堂々たるプレーを見せた。クラブからの期待も高く、イタリア代表のヴィヴィアーノは実質的にこのアルバニア人に出番を与えるために放出されたと言える。
FW パウロ・ディバラ(写真)
アルゼンチンからやってきた18歳のアタッカー。プレシーズンマッチでは“アグエロ二世”と言われるほどのテクニック、得点感覚の高さを披露し、ミッコリの後釜はディバラで決まりだとすら思わせている。ただ肉体的にはまだ成長過程になり、今シーズンは経験を積む年になるかもしれない。
◆新シーズンの予想フォーメーション
4-4-2、3-5-2
GK:ウイカニ
DF:ピザーノ、ムニョス、マントヴァーニ、(新戦力)
MF:ベルトロ、リオス、バレート、ブリエンツァ
FW:ミッコリ、イリチッチ
GK:ウイカニ
DF:ムニョス、セット、マントヴァーニ、
MF:ベルトロ(ピザーノ)、リオス、バレート、ドナーティ、ブリエンツァ
FW:ミッコリ、イリチッチ
◆シーズン展望
今シーズンも厳しい戦いになりそう。チャンピオンズリーグ出場権獲得を目標に掲げていたのは過去のことで、クラブは新しいサイクルに突入した。懸念は戦力面。有望な若手が多いが、チームの中軸を担っている選手は中堅やベテランたち。そして彼らの多く、特に最も重要な存在のミッコリは、コンディションに問題を抱えており、シーズンを通して活躍することは難しいはず。
これは若手にとってはチャンスでもあるが、彼らが台頭できなければ今シーズンも降格争いに巻き込まれるのは間違いない。“新たなカバーニ”として期待されながらもケガに泣かされ続けているエルナンデスは、今シーズンが勝負の一年となる。
メルカートでの戦力の上積みはこれまでのところ、あまりない。リオスは優秀な守備的ミッドフィルダーとの触れ込みだが、その代わりに昨シーズンにレギュラーを務めたミリアッチョかドナーティのどちらかは退団することになるだろう。補強の多くは武者修行先からの出戻りであり、手薄なポジションを埋めることはできたが、レギュラーは低迷した昨シーズンからさほど変わっていない。レギュラーが能力を発揮できれば、一ケタ順位に食い込める可能性もあるかもしれないが、やはり浮沈のカギを握っているのは若手の台頭だ。
戦術的には、サンニーノ監督が理想とする4-4-2を採用するにはサイドアタッカーが少な過ぎる。恐らく、チーム状況によって3-5-2、5-3-2を併用するはず。クラブは残り少ない移籍期間で最低でも守備陣は強化する考えの様子。バルザレッティが抜け、ノヴァーラから復帰のガルシア、レッチェから復帰のディ・マッテオも今ひとつの左サイドバックの補強は必須。できる限り優秀な人材を手に入れたい。
筆者:『パレルモブログ』 管理人
Twitter:@PalermoBlogge
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