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JK戦争2013 〜LCCで飛ぶアジアの戦い〜(第1回/全6回)

2013.04.08

 
文/竹田聡一郎
 

JK戦争、プロローグ

 日本と韓国、どっちが強いのか?
 両国のファンの間でしばしば語られる話題だろう。日本人は直近の日韓戦(11年8月札幌ドーム/3─0で勝利)やFIFAランク(日本26位、韓国47位/13年3月)を主張するが、韓国人は通算成績(韓国38勝、日本12勝)やW杯の最高位(韓国は02年日韓大会ベスト4、日本は02年日韓と10年南ア大会ベスト16)を持ち出してくる。特に結論を求めているわけではない。ある意味では水かけ論であるこの問いだが、代表チームの場合、いくつかモノサシが存在することは確かだ。
 
 では、JリーグとKリーグはどっちが強いのだろうか?
  
 ここには代表チームほどのモノサシがまだないように思える。AFCチャンピオンズリーグの歴史はまだ10回しか積まれていない。その10回でJK直接対決は59試合、Jの22勝24敗13分(PK決着は引き分けとしてカウント)だ。優勝はKが4回でJが2回と、Jリーグがやや分が悪いものの、ほぼ互角の成績といっていいだろう。
 
 どんな風に互角なのか、そして今後、その勢力図はどうなっていくのだろうか。リーグとしての成熟度や観客の態度を含めてレポートすべく韓国に飛ぶことにした。本当はACLのAをとっぱらって欧州CLに行き、ベッカム様に「まだやれんのか、おい!」と、ややしゃくれながらも野次をとばしたいところだったが、予算や財布や経済的な問題は地方のエレベータークラブくらい山積みなので、LCC(ローコストキャリア=格安航空会社)に乗る。
  
 エアアジア・ジャパンは正規料金が片道で1万円台、20日以上前の予約だと1万円を切ることがあり、さらにセールやイベントだとワケ分からん安さになることがある。今回、利用したサポーターも多いとか。
 
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エアアジア・ジャパンは昨年から就航開始した航空会社。アジア各地へ格安で飛ぶ。
 
 さて、ターゲットは4試合。
 
4月2日、FCソウル対ベガルタ仙台(ソウルワールドカップスタジアム)
4月3日、水原三星対柏レイソル(水原ワールドカップスタジアム)
4月9日、全北現代対浦和レッズ(19:00/全州ワールドカップスタジアム)
4月10日、浦項スティーラーズ対サンフレッチェ広島(スティールヤード)

 JとK、どっちが……なんて書いたけど、簡単にいうと「頑張れ、Jリーグ!」ってことだ。アウェーで勝ち越せばもちろん、Jの方が強いと断言できるし、2勝2敗でもアウェーだから価値がある。
 

4月2日、ソウルへ

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ソウルワールドカップスタジアム。収容人員は66,806人と、サッカースタジアムとしてはアジア最大。

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スタジアムの周りで目を光らせる警備員。韓国のエネルギーはいつもすさまじい。
  
 ソウルワールドカップスタジアムに着いた。
 平日の夜だというのにけっこうな人出だ。地下鉄を降りたところでオモニが何人かキンパを売ろうとしている。しかし、ポリバケツ色のダウンベストを来た警備員がやってきて「キンパ売ったらダメゴスミダ!」と、台車を蹴られて「ナニするんだ、弁償チュセヨ!」と口喧嘩が始まる。この国のエネルギーはいつもすさまじい。それがサッカーにも反映されるのだろうか。

 いよいよキックオフだ。関係ないけど、僕は今日2日が誕生日だ。ヤナギ先輩がバースデーゴールくれたりしないかなあ。無理かなあ。(つづく)
 
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サッカー観戦はエアアジア・ジャパンで
成田⇔ソウル(仁川)・釜山に加え、4月26日から中部⇔ソウル(仁川)も就航、
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著者/竹田聡一郎(たけだ そういちろう)
1979年神奈川県生まれ。同い年の小野伸二にヒールで股抜きされたことを妙な自慢としながら、フリーランスのスポーツライターとして活動。戦術やシステムを度外視した「アンチフットボールジャーナリズム宣言」をして以来、執筆依頼が激減したのが近年の悩み。著書に蹴球麦酒偏愛清貧紀行『BBB』(ビーサン!! 15万円ぽっちワールドフットボール観戦旅/講談社文庫)と、スルガ銀行のサッカーweb「I Dream」で連載中のコラムを書籍化した『日々是蹴球』(講談社)がある。
twitter:@takedasoichiro

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