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【トレーニングをきわめろ】体の機能を高めるトレーニングの重要性

2014.02.12

 長友佑都選手や細貝萌選手も登場した、昨年末のナイキ主催のトレーニングイベント。そこでは、参加した高校生たちがプロ選手、世界的な選手を目指す上で欠かせない、トレーニングの重要性が伝えられ、実際のメニューも体感した。

 トレーニングとは、筋肉や関節、内臓、神経を調整しながら体の機能を高めていくためのものであり、単純に筋力や体力を上げるためだけのものではない。様々な体の動かし方で鍛えていくトレーニングで体のバランスを整え、パフォーマンスに連動させることを目的としている。

 体の軸と連動性というのは、あらゆる競技でも重要視されているもので、トレーニングで体の機能が高まることでパフォーマンスの向上が期待でき、かつケガ予防という点でも効果を発揮する。

 今回は、ナイキアスレチックトレーナーの森実利氏が指導し、イベント当日に行われたトレーニングメニューを紹介(実施したメニューは下記を参照)。高みを目指してレベルアップを図るプレーヤーにとって、トレーニングをきわめるためのヒントが見付かるはずだ。なお、イベント内で、スピードを鍛えるトレーニングを見守った長友選手、持久力を鍛えるトレーニングをサポートした細貝選手のインタビュー、トレーニングメニューの一部は本日2月12日(水)発売のサムライサッカーキングでも掲載。併せてチェックしよう。

パフォーマンスを高めるトレーニングメニュー

下記に紹介するメニューは、正しい姿勢で行うことと、しっかりと体の軸や体幹、体の連動性を意識して取り組むことが重要。その上で各メニューの強度を調整していこう。

[ドルフィン]

うつ伏せの状態から片足を反対側へと捻っていく。左右を交互に行い、ろっ骨から動かすように意識して骨盤を捻ることで、体の歪みを取りながらストレッチができる。

[チェストオープナー]

四つんばいのポジションから片手を頭の上に置き、ろっ骨を捻ってひじを見るようにしながら体を上へ向かって開いていく。その後、ゆっくりと閉じていき、再び体を開く。この動作を左右で行うことで体を捻る回旋運動を助け、柔軟性を生むとともに胸と腕のストレッチになる。

[ドッグバード]

四つんばいのポジションから対角線上の手足を伸ばし、腹部でひじとひざを合わせてバランスを取る。バランスを取るのが難しい状態で行うことで、すべての動きのベースとなる体のコアや体幹を安定させる力を鍛える。なお、接地している軸足を2歩分外に開くとさらにバランスが取りづらくなる。

[クラウチングストレッチ]

クラウチングスタートのポジションから後ろに体重を掛けてハムストリングスを伸ばすことでケガの予防につながる。

[クラウチング内外旋]

クラウチングスタートのポジションから股関節を内側、外側と交互に動かしていく。これにより股関節が柔らかくなり、ダッシュ時の足の回転がスムーズになる。サッカー選手に多い股関節周りのケガ予防にも効果的。

[スパインローテーション]

片ひざを立てて体を真っすぐに起こし両手は頭の後ろに持っていく。この状態から、前に出している足の方へと上半身を捻っていく。体勢を崩さないようにバランスをキープしながら体幹を意識して行う。

[ランジツイスト]

片足を前に出し両ひざを曲げてランジポジションを取り、出した足の方へ上半身を捻る。これを逆方向と交互に繰り返して行う。ツイストを加えながらランジの動きを行うことで、お尻周りの大でん筋から、太ももの大腿四頭筋、ハムストリングスを鍛えるとともに体幹を鍛える。

[ランジバックローテーション]

ランジツイストと同様に、片ひざを立てて体を真っすぐに起こした状態から、出した足の後方へと上半身を捻る。下半身と体幹を鍛えることで、相手選手に体を当てられてもバランスを崩さない体を作り出す。

[バックランジツイスト(ペットボトル)]

ペットボトルを肩の高さで地面と水平に持ち、前に出した足の後方へと逆足を捻っていく。さらに後方へと体重を掛けることでバランスが取りづらい状態で下半身の筋力を鍛えていく。上半身と下半身の動きをバラバラにすることで体の連動性が高まる。

[バックランジ(ペットボトル)]

ペットボトルを肩の高さで地面と水平に持ち、中腰でお尻を後ろに突き出すようなポジションから足を交互に後方へと伸ばしていく。上半身は真っすぐの姿勢をキープしながら行う。着地と蹴り出しを意識することでダッシュ力を向上させる。

[オーバーヘッドスクワット(ペットボトル)]

ペットボトル(ダンベルなどでも可)両手で持って、頭の上まで背伸びをしながらスクワットを行う。下半身から上半身へとパワーを伝えていくことで体の連動性を向上させる。

[ワンレッグランニング]

片足立ちの状態からランニングをするように腕を前に、接地していない足を後ろに振っていく。でん部で体重を支えてバランスを取る。ランニング時は片足の状態が多いために、普段から片足でトレーニングすることでダッシュ力の向上が向上する。

[キャメルプッシュアップ]

腕立て伏せのポジションから片手ずつひじを曲げ、プローンブリッジ(頭から体は真っすぐで両ひじとつま先で体を支える姿勢)のポジションまで素早く動かす。そして同様に片手ずつ戻していき最初のポジションに。リズム良く、腕、胸、体幹のトレーニングを素早く行うことで心肺機能の向上も図れる。

[スーパーマンプッシュアップ]

うつ伏せで両手両足を伸ばした状態からスタートし、腕立て伏せのポジションまで素早く動かしていく。動いていない状態から一気に動き出すことは難しいため、そうした力が入っていない状態から一気にパワーを発揮できるようになるためのトレーニング。

[ワンハンドローテーション]

腕立て伏せのポジションから、上半身を捻るようにして開きながら片手を上に上げていく。上半身のバランスを意識しながら体幹を鍛えることで上半身と体幹の連動性が向上していく。

[ワンレッグヒップリフト(ペットボトルシャッフル)]

仰向けから腰を上げ片足を伸ばした姿勢でペットボトルを垂直に持ち上げ、ペットボトルを素早く振る(約10秒間)ことで全身の筋肉を動かしていく。お尻周りの大でん筋やハムストリングが鍛えられ、ダッシュやシュートなどの踏み込み時の安定性を生む。体に細かい振動を伝えることで、普段使っていない筋肉を刺激し体の連動性も高まる。

[サイドプランクシャッフル(ペットボトル)]

横向きで片ひじと片足でバランスを取り地面に着いていない足を上方に開いた姿勢でペットボトルを垂直に持ち上げる。この状態からペットボトルを前後、もしくは左右に素早く振る(約10秒間)ことで全身の細かい筋肉が刺激され、体の連動性を高めることができる。

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