小笠原満男らとの契約発表…ニューバランスが日本フットボール界にも進出

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 1906年、アメリカ・ボストンで誕生したニューバランス。矯正靴の製造メーカーとして産声を上げ、60年代にはカスタムメイドのランニングシューズの製造を開始した。日本でも、90年代のスニーカーブームで爆発的な支持を獲得。スタイリッシュなデザインと確かな機能性で、昨今でも揺るがぬ人気を誇る。

 100年以上の歴史を持ち、ランニングをはじめスポーツ界の技術革新を生み出してきたニューバランスが、2015年2月4日に満を持してフットボール市場への参入を発表した。

 前日のロンドンに続いて、5日には東京でも参入発表会見を実施。詰め掛けた大勢の報道陣を前に、ニューバランス・ジャパンの代表取締役社長を務める冨田智夫氏は、「日本でサッカーは野球とともに、消費者の方の関心が高いカテゴリー。サッカーはこれまで足を踏み入れていないビジネスだった。我々にとっては、逆に新しい消費者の方と新しい関係を築ける場にもなる」と、力強く宣言した。

 グローバルアスレティック・ブランドとして、世界トップ3の座を目標に掲げるニューバランス。「トップ3になるためには、世界最大のスポーツの分野に入らないといけない。つまり、フットボールに参入しなければいけない」と、上級役員のアラン・ヘッド氏は参入理由を説く。

 世界のフットボール市場と同時に、日本市場にも打って出るにあたって、J1のサガン鳥栖、モンテディオ山形とのサプライヤー契約を締結。「ニューバランスの価値を反映してくれる選手たち」として、アスリート個人としても小笠原満男(鹿島アントラーズ)と菊地直哉(サガン鳥栖)、中島裕希(モンテディオ山形)、安川有(大分トリニータ)の4選手と契約を交わした。

 海外の契約クラブも、リバプールとFCポルト、ストーク、セビージャと名門揃い。東京での会見では、アドナン・ヤヌザイ(マンチェスター・U)とフェルナンド・レジェス(マンチェスター・C)からのメッセージ動画が流され、海外の契約アスリートもアーロン・ラムジー(アーセナル)、バンサン・コンパニ、サミル・ナスリ、ヘスス・ナバス(以上、マンチェスター・C)、マルアヌ・フェライニ(マンチェスター・U)、ティム・ケーヒル(上海申花)など、各国のビッグネームたちが並ぶ。

「今回の世界トップクラスの選手たちとの協力、私たちの投資や技術によって若いフットボールプレーヤーのハートだけでなく、足も掴んでいくこともできる」

 ヘッド氏の自信も納得できるほど、万全な形での船出となった。長年培ってきた独自技術と革新的なテクノロジー、職人の“クラフトマンシップ”で世界を席巻してきた「NB」ロゴが、ついに世界最大規模を誇るスポーツに進出する。

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