【ブンデスリーガ第27節】残り8試合、残留争いを戦う日本人選手は起爆剤となれるか

酒井高徳
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第26節 日本人選手の振り返り

 日本代表に招集された3選手が出場した、ハノーファーvsドルトムント戦。1-1の後半、相手の退場で数的有利となったドルトムント。直後の後半12分、香川がゴール前でロイスからの折り返しを流し込み、23試合ぶりのゴールで勝ち越し。この後、香川は右足アウトサイドでオーバメヤンのゴールをアシストする活躍を見せた。

 安定したパフォーマンスを発揮したのはフランクフルトの長谷部と乾。しかし、チームは後半3点を奪われ、最下位相手にまさかの敗戦。ケルンの大迫、ヘルタ・ベルリンの原口は後半から出場。ともに得点は奪えなかったが、ゴール前で存在感を見せた。

※Kickerの採点は「1」が最高、「6」が最低評価
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●ハノーファー 2-3 ドルトムント○
・清武弘嗣(ハノーファー)先発:フル出場、1アシスト/kicker採点:3.0
・酒井宏樹(ハノーファー)先発:85分で途中交代/kicker採点:3.5
・香川真司(ドルトムント)先発:フル出場、1ゴール、1アシスト/kicker採点:2.5
※清武は2点目をアシスト。酒井宏もゴール前にクロスを供給するも10戦勝ちなし。

○シュトゥットガルト 3-1 フランクフルト●
・酒井高徳(シュトゥットガルト)ベンチ:出場なし/kicker採点:なし
・長谷部誠(フランクフルト)先発:フル出場/kicker採点:3.5
・乾 貴士(フランクフルト)先発:フル出場/kicker採点:4.0
※長谷部は中盤で、乾は左サイドで存在感を見せるが、チームは最下位に痛い敗戦。

●ハンブルガーSV 0-1 ヘルタ・ベルリン○
・細貝 萌(ヘルタ・ベルリン)ベンチ外/kicker採点:なし
・原口元気(ヘルタ・ベルリン)ベンチ:46分から途中出場/kicker採点:4.0
※原口は後半から出場。チームは残留争いのライバルから貴重な勝ち点3。

△ケルン 1-1 ブレーメン△
・大迫勇也(ケルン)ベンチ:58分から途中出場/kicker採点:3.0
・長澤和輝(ケルン)ベンチ外/kicker採点:なし
※後半投入の大迫は2度の決定を外すも、チームは土壇場で追いつく。

△マインツ 1-1 ヴォルフスブルク△
・岡崎慎司(マインツ)先発:フル出場/kicker採点:3.5
※岡崎の3試合連続ゴールはならずも、2位相手に勝ち点1を獲得。

●シャルケ 0-1 レヴァークーゼン○
・内田篤人(シャルケ)ベンチ:出場なし/kicker採点:なし

第27節 日本人選手のみどころ

 長谷部誠、乾貴士(フランクフルト)、清武弘嗣、酒井宏樹(ハノーファー)、内田篤人(シャルケ)、香川真司(ドルトムント)、岡崎慎司(マインツ)、酒井高徳(シュトゥットガルト)、大迫勇也(ケルン)の9人が日本代表に参加し、全選手が試合に出場してドイツに戻ってきた。

 国際マッチデーで1週間の休みとなったブンデスリーガは今週末に第27節が行われる。残りは8試合となり、いよいよ優勝争い、欧州カップ戦出場権、残留をかけた争いは終盤を迎えた。優勝争いは首位・バイエルン・ミュンヘンが2位・ヴォルフスブルクに勝ち点差10をつけ独走状態でこのまま3連覇が濃厚だ。

 日本人所属のチームでは、UEFAチャンピオンズリーグ出場となる4位までを目指して、5位・シャルケが勝ち点差「6」を追いかけ、6位のヨーロッパリーグ出場ではフランクフルトが勝ち点差「4」の8位、ドルトムントが「5」の10位につけている。そして、残留争いに巻き込まれているのは最下位・シュトゥットガルト、14位・ハノーファー、13位のヘルタ・ベルリン。

13位 ヘルタ・ベルリン(勝ち点29)
14位 ハノーファー(勝ち点27)
15位 フライブルク(勝ち点25)
16位 ハンブルガーSV(勝ち点25)※プレーオフ圏
17位 パーダーボルン(勝ち点24)※自動降格圏
18位 シュトゥットガルト(勝ち点23)※自動降格圏

 シュトゥットガルトは前節、フランクフルト戦で10試合ぶりに勝ち点3を上げたものの、酒井高はスタメンを外れ出場機会はなし。しかし、日本代表ではウズベキスタン戦で左サイドバックで先発すると、後半からは内田に代わり、右サイドに入りフル出場。左右どちらでもこなせる力を見せた。今節は2位のヴォルフスブルクと厳しい相手。ベンチスタートが予想されるが、代表でのプレーをきっかけに残留を争うチームの起爆剤になることを期待したい。

 今節、残留争いで大事な戦いを迎えるのはヘルタ・ベルリン。ダルダイ新監督が就任して以来、出場機会が減っている細貝は第21節を最後に出場機会がない。一方、原口元気はここ2試合で途中出場。第25節のシャルケ戦では初ゴールもマークと明暗がわかれている。降格圏のパーダーボルンとの直接対決で勝って、残留が確定する15位の目安となる勝ち点「35」に近づきたい。

第27節 日本人選手所属チームの試合

・フライブルク vs ケルン(大迫勇也、長澤和輝)
・ドルトムント(香川真司) vs バイエルン・ミュンヘン
・ヘルタ・ベルリン(細貝萌、原口元気) vs パーダーボルン
・アウクスブルク vs シャルケ(内田篤人)
・ホッフェンハイム vs メンヒェングラートバッハ
・ブレーメン vs マインツ(岡崎慎司)
・フランクフルト(長谷部誠、乾貴士) vs ハノーファー(清武弘嗣、酒井宏樹)
・ヴォルフスブルク vs シュトゥットガルト(酒井高徳)
・レヴァークーゼン vs ハンブルガーSV

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