第31節 日本人選手の振り返り
今年に入り、未だ勝利にないハノーファーは、2位のヴォルフスブルクとの対戦。この厳しい状況の中、清武弘嗣と酒井宏樹はともに2試合ぶりの先発。トップ下に清武、酒井は右サイドバックではなく、2列目の右に入る布陣となった。
試合はヴォルフスブルクが前半で2点をリードする展開。しかし、ここ最近のヴォルフスブルク戦で、6戦5勝と相性のいいハノーファーは後半2分、後半開始から投入されたブリアンが頭で合わせ1点差。
さらに後半13分には清武のCKからの攻撃で、サネがバイシクルシュート。2-2の同点に追いついた。この後、清武が何度かチャンスに絡むが、勝ち越し点を奪えず、そのまま引き分け。
ハノーファーにとってアウェイで2位相手に、2点ビハインドからの同点と、貴重な勝ち点1となったが、ハンブルガーSVが勝ったため、自動降格圏となる17位に転落となった。
長谷部誠、乾貴士が所属するフランクフルト。ヨーロッパリーグ出場の可能性もあったが、今節のブレーメン戦に0-1で敗れ、チャンスは大きく遠のいた。
19得点のマイヤー、9得点のアイグナーが戦線離脱し、得点力が大きく下がったフランクフルト。キッテルの負傷により前半の20分から途中出場した乾貴士も、2度のチャンスを決めることができなかった。
ボランチで出場した長谷部誠は、中盤で広大なスペースを埋めるべく奮闘も、勝利には結びつかなかった。これでフランクフルトは6試合勝利なしとなった。
◆第31節 日本人選手の採点
※Kickerの採点は「1」が最高、「6」が最低評価
△ヴォルフスブルク 2-2 ハノーファー△
・清武弘嗣(ハノーファー)先発:フル出場 kicker採点:4.0
・酒井宏樹(ハノーファー)先発:フル出場 kicker採点:3.5
○ブレーメン 1-0 フランクフルト●
・長谷部誠(フランクフルト)先発:フル出場/kicker採点:3.5
・乾 貴士(フランクフルト)ベンチ:前半20分から途中出場/kicker採点:5.0
△アウクスブルク 0-0 ケルン△
・大迫勇也(ケルン)先発:フル出場 kicker採点:5.0
・長澤和輝(ケルン)ベンチ:後半25分から途中出場 kicker採点:なし
※攻撃の形が作れず、大迫が孤立。それでも残留に向け貴重な勝ち点1。
●ヘルタ・ベルリン 1-2 メンヘングラッドバッハ○
・細貝 萌(ヘルタ・ベルリン)メンバー外:/kicker採点:なし
・原口元気(ヘルタ・ベルリン)先発:フル出場/kicker採点:4.0
※5試合連続の先発となった原口だが、決勝点につながる痛恨のプレー。
△ホッフェンハイム 1-1 ドルトムント△
・香川真司(ドルトムント)先発:後半29分に途中交代/kicker採点:3.5
※DFBポカール準決勝の疲れが残っているのか、チームも香川も重い動き。
●マインツ 1-2 ハンブルガーSV○
・岡崎慎司(マインツ)先発:フル出場/kicker採点:4.0
※岡崎は運動量も少なく、シュートゼロに終わった。
○シャルケ 3-2 シュトゥットガルト●
・内田篤人(シャルケ)ベンチ外:負傷/kicker採点:なし
・酒井高徳(シュトゥットガルト)ベンチ:出場なし/kicker採点:なし
第32節 日本人選手のみどころ
ブンデスリーガは残り3節。バイエルン・ミュンヘンの25回目の優勝が決まったが、2~4位の3クラブにとっては重要な戦いが続く。
◆UEFAチャンピオンズリーグ本大会争い
2位 ヴォルフスブルク 勝ち点62
3位 メンヒェングラートバッハ 勝ち点60
****<本大会出場>****
4位 レヴァークーゼン 勝ち点58
4位までに与えられるUEFAチャンピオンズリーグの出場権は確定したが、4位の場合は本大会からではなく、プレーオフに回る。本大会出場の3位以内を賭けて、今週は3位・メンヒェングラートバッハと4位・レヴァークーゼンが直接対決する。
メンヒェングラートバッハはここまで23失点と、バイエルン・ミュンヘンに次ぐディフェンス力が持ち味。現在、11試合無敗で、この間はわずかに4失点と抜群の安定感を誇る。攻撃はヘアマン、クルーゼ、ラファエルが得点源で、3人でここまで29得点を奪っている。
対するレヴァークーゼンは攻撃のチーム。こちらもここ10試合無敗で、この間に25得点をあげている。チャルハノール、ベララビ、ソン・フンミン、キースリンクの前線は破壊力抜群だ。前節はバイエルン・ミュンヘンから2点を奪い快勝した。調子の良い両チームだけに、好ゲームとなりそうだ。
また、5・6位のヨーロッパリーグ出場争いと残留争いにも注目が集まっている。ヨーロッパリーグは勝ち点から考えると、5位・シャルケから、9位のドルトムントまでの6チームにチャンスがありそうだ。
◆ヨーロッパリーグ出場争い
5位 シャルケ 勝ち点45
6位 アウグスブルク 勝ち点43
******<EL出場>******
7位 ブレーメン 勝ち点42
8位 ホッフェンハイム 勝ち点41
9位 ドルトムント 勝ち点40
10位 マインツ 勝ち点37
シャルケは前節、降格圏に沈むシュトゥットガルトに3-2で勝利し、7試合ぶりの勝ち点3。また、今年に入り、わずか1得点だったエースのフンテラールが2得点と一息ついた。UEFAチャンピオンズリーグ出場は逃したが、ヨーロッパリーグは死守したい。
対戦相手のケルンは降格圏から勝ち点6と、残留まであと一歩。大迫勇也はここ4試合で先発出場。中盤が作れないため、大迫が前線で孤立する場面は多いが、ポストプレーなどで存在感を見せるようになった。長澤和輝も出場機会が増えており、2人の活躍で残留を決めたいところだ。
◆残留争い
11位 ケルン 勝ち点36
12位 フランクフルト 勝ち点36
13位 ヘルタ・ベルリン 勝ち点34
14位 ハンブルガーSV 勝ち点31
15位 パーダーボルン勝ち点31
****<入れ替え戦>****
16位 フライブルク 勝ち点30
*****<降格圏内>*****
17位 ハノーファー 勝ち点30
18位 シュトゥットガルト 勝ち点27
◆第32節 対戦カード
・ハンブルガーSV vs フライブルク
・シュトゥットガルト(酒井高徳) vs マインツ(岡崎慎司)
・ドルトムント(香川真司) vs ヘルタ・ベルリン(細貝萌、原口元気)
・ハノーファー(清武弘嗣、酒井宏樹) vs ブレーメン
・バイエルン・ミュンヘン vs アウクスブルク
・フランクフルト(長谷部誠、乾貴士) vs ホッフェンハイム
・メンヒェングラートバッハ vs レヴァークーゼン
・ケルン(大迫勇也、長澤和輝) vs シャルケ(内田篤人)
・パーダーボルン vs ヴォルフスブルク