攻守の切り替えを徹底した島原FCガマダスがEXILE CUP 2015九州大会を制覇

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 7月19日、小学校4〜6年生を対象としたフットサル大会「EXILE CUP 2015」の九州大会が、長崎県フットボールセンターで開催された。太陽が照りつける中、9月23日に行われる全国大会出場への一枚の切符を懸けて、ハイレベルな戦いが繰り広げられた。大会には開催県長崎を中心に佐賀、熊本、大分、宮崎、鹿児島、福岡から集った計52チームが、人工芝のグラウンドでハイレベルな戦いを繰り広げた。

 開会式にはEXILEのパフォーマーであり、 三代目J Soul Brothersのリーダーでもある小林直己さんがサプライズで登場し、「僕は自分の夢が仕事になった。皆さんも目標を追い続けてほしい。今日は悔いのないように戦い、自分の力を精一杯出し、仲間を信じて勝利を目指してください」と子どもたちにエールを送った。その後、子どもたちと一緒に「EXダンス体操」でウォーミングアップし、予選リーグが幕を明けた。

 予選リーグは、4チームずつAからMまでの13ブロックに分かれ、各ブロック1位と2位の成績上位の3チームが決勝トーナメントに進出した。注目を集めたのはJ2のV・ファーレン長崎アカデミーのU-12。リーグ戦3試合すべてを無失点に抑え、得失点差19の圧倒的な強さを見せつけた。地元の島原から参加した島原FCガマダス、島原FCキバラスの2チームも順当に勝ち進み、元Fリーガーの西村竜司が率いるRINOS FUTSAL ACADEMY(大分)も無傷の3連勝で予選リーグ突破を決めた。

 大会関係者が「人工芝なのでフットサル特有の足裏を使った技を使いづらかったと思うが、やはり個人技で勝るチーム、きっちり崩して得点できる技術の高いチームが勝ち上がった」と話したとおり、選手個々のレベルが高く、これまでの大会に比べテクニックの向上は顕著だった。ボールをキープできる選手が多く、キック精度の高さが目についた。パスコースがない場合は縦に急がず、しっかり後方でパスをつなぐチームが多かった。

 そして、決勝リーグではスタミナがあり、選手層の厚いチームが勝ち進んだ。島原市のトレセンから精鋭が集った島原FCガマダスは、盤石な試合運びの中、スピードと前線からのプレッシングで決勝に進出。下馬評の高かったチームを次々に倒し、勢いに乗る諫早MJDは、準決勝でも5−1でV・ファーレン長崎U−12を寄せつけずに勝ち上がった。

 そんな2チームが対戦した決勝戦は、互いに意地をぶつけ合ったシーソーゲームとなった。開始から激しいチェックでつぶし合う展開が続く中、先制点は島原FCガマダスのエースの一撃だった。CKから短いパスを受けた田口涼太は、躊躇することなく得意の右足を振り抜き、豪快にシュートを突き刺す。しかし、諫早MJDも積極的にゴールを狙い続け、同点に持ち込み後半に突入する。互いに追加点を奪うも20分では決着がつかず、2010年から始まった本大会の予選決勝戦では史上初となるPK戦で勝敗が決まった。今大会、安定したセービングでゴールを守り、正確なキックで攻撃の起点となった島原FCガマダスのGK岩永翔希が大活躍。2本目のキッカーとしてゴールを決め、さらに相手の3本目のシュートをストップして、決勝大会への切符をつかみ取った。

 試合後、島原FCガマダスの本多敏正監督は「厳しいコンディションの中、選手が集中力を切らさなかった」と選手を労い、「ここで満足せずに、攻守の切り替えを早くし、数的不利のときに落ち着いてプレーできるように質を高めたい」と全国大会を見据えた。キャプテンの岩永君は「僕たちは元気があるチームなんで、全国大会でも九州大会で勝った勢いで上位を狙いたい」と活躍を誓った。

EXILE CUP 2015 公式HP

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