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好調の香川、今季リーグ戦初ゴールなるか…武藤は強豪ボルシアMGと対戦へ

2015.08.21
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開幕戦ではアシストを決め勝利に貢献した香川(右)[写真]=Bongarts/Getty Images

文=山口裕平

 ブンデスリーガは第2節も注目カードが目白押し。好発進のバイエルン、ドルトムントは2連勝で一気に波に乗るのだろうか? 良いスタートを切ったMF香川真司は2戦連続先発なるか? FW武藤嘉紀の2戦目はどうなるのか? FW大迫勇也に続く日本人選手第2号ゴールを奪う選手は出てくるのか?

 ボルシアMGとの強豪対決を4-0で制し、復活の狼煙をあげたドルトムントはインゴルシュタットとのアウェーゲームに臨む。木曜日にはヨーロッパリーグ(EL)プレーオフ第1戦をノルウェーで戦い、4-3の大逆転勝利を収めた。開始16秒で先制され、一時は3点のリードを許したドルトムントだったが、FWピエール・エメリク・オーバメヤンのゴールをきっかけにエンジンがかかる。香川も今シーズン公式戦初ゴールを挙げると、MFヘンリク・ムヒタリアンの逆転弾をアシスト。接戦を制した勢いそのままにこの試合に乗り込みたいところだ。

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今シーズン公式戦初ゴールをファンに祝福された [写真]=Borussia Dortmund/Getty Images

 開幕戦ではMFマルコ・ロイス、オーバメヤンがそれぞれゴールを奪い、2ゴールを決めたムヒタリアンがブンデスリーガ公式サイトのマン・オブ・ザ・マッチに選出されている。先制点をアシストした香川にとってもライバルの活躍は大きな刺激になるだろう。香川自身もリーグ連覇達成時のようなプレーを見せつつあるとの評価を受けており、リーグ戦でもゴールを奪ってさらに調子をあげていきたいところだ。

 4ゴールを奪った攻撃面が注目されがちだが、その土台となったのが切り換えの早い守備だ。ボールを保持するスタイルは昨シーズンから導入されていたが、不用意なボールロストからカウンターを受けることも多く、守備が安定しなかったことで成績も安定しなかった。しかし前節はMFイルカイ・ギュンドアンやMFユリアン・ヴァイグルらを中心に、ボールを失った瞬間に複数名で相手ボールホルダーを囲い込み、リーグ屈指のカウンターを誇るボルシアMGに何もさせなかった。特にブンデス1部デビューとなったヴァイグルは94%のパス成功率を記録してチームに安定感をもたらし、現地メディアからも高い評価を得ている。

 記念すべき1部での初ホーム試合にドルトムントを迎えることになるインゴルシュタットは前節マインツ戦以上にボールを持たれることを想定しているはず。インゴルシュタットはカウンター狙いの戦いになるが、ボールの保有権が入れ替わった瞬間には注目したい。昨シーズンは引いた相手に苦しんだドルトムントだが、今シーズンは見事なコンビネーションでその不安を感じさせないプレーを見せている。だが、もしスコアレスのままじりじりと均衡した状態が続けば、狭いエリアで真価を発揮する香川の力が試されることになる。

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武藤(左)は開幕戦でブンデスデビューを飾るも力を発揮することができなかった [写真]=Bongarts/Getty Images

 インゴルシュタットに不覚を取ったマインツは試合翌日、先発した選手を除いたメンバーで5部のチームと練習試合を行っている。12分の出場に留まった武藤も先発したが、ここでも結果を残すことはできなかった。

 インゴルシュタット戦ではチームとしてやりたいことが見えず、攻撃は10番ユヌス・マッリの個人技頼みだった。追いかけなければならない終盤もボールを前に運べずにバックパスを繰り返し、温和なマインツのファンから「ゴールはあっちだぞ!」とブーイングさえ浴びた。例年通り主力を引き抜かれており、その影響は大きい。チーム作りにはまだ時間が掛かりそうな様子だ。

 武藤はこの試合でも途中からの出場が予想される。相手は強豪ボルシアMGということで苦戦は必至だ。開幕戦こそドルトムントに4失点を喫したが、昨シーズン後半戦は17試合で10失点というリーグ記録を打ち立てており、守備力の高さには定評がある。前節、武藤はそもそもプレーに絡む回数が少なかったが、タッチライン際で見せたドリブルには可能性を感じさせた。もちろん結果を残してアピールできれば最高だが、まずはサイドでのドリブルや裏への抜け出しといった得意のプレーができるように意識し、自分の強みを見せていきたい。

 ボルシアMGにも不安要素が無いわけではなく、4失点を喫した守備の立て直しは急務で、敗戦翌日にはオフを返上して急遽非公開で練習を行っている。立て直し途中にある相手守備陣の隙を狙いたいところだ。

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開幕戦では右SBとして先発した長谷部 [写真]=Bongarts/Getty Images

 フランクフルトもアウクスブルクと開幕黒星スタート同士の一戦を迎える。決して悪い内容ではなかったフランクフルトだが、ヴォルフスブルクに力負けする結果となった。前半は[4-4-2]で入ったフランクフルトだが、アルミン・フェー監督は後半から[4-3-3]にシステムを変更。それに伴って左MFとして先発したMF乾貴士がベンチに下がり、右SBとして先発したMF長谷部誠が3ボランチの一角に入っている。昨シーズンのリーグ得点王アレクサンダー・マイアーの不在は大きいが、勢いに乗った時に攻撃力は今シーズンも健在。昨年11月のバイエルン戦以来負けがないホームで今シーズン初勝利を狙いたい。

 昨シーズン6位のアウクスブルクは敗れこそしたものの、退場者を出しながら優勢に試合を進めた。CFは2人が負傷していることに加えて、FWラウール・ボバディジャが出場停止。そのため韓国代表FWチ・ドンウォンの先発が予想される。手強い相手であることには変わりなく、両チームにとってタフな試合が展開されるだろう。

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