17日に行われたロシア・ワールドカップ、アジア二次予選のカンボジア代表対日本代表戦に先立ち、カンボジアの首都プノンペンでは様々なサッカーイベントが行われ、14~16日までにかけてはカンボジアと福岡のサッカー交流イベント『福岡サッカーウィークinカンボジア』が開催された。
プノンペンには福岡をはじめとする九州出身者が数多く住んでいるなど、実は縁が深い関係にある。14日に開催した現地の子供たちを対象にしたサッカー教室を皮切りに、15日は今季からカンボジアリーグに参戦する日系クラブ・カンボジアンタイガーFC対アビスパ福岡U-18の親善試合を実施。16日には現地のカンボジア人や日本人サポーターを対象にしたフットサル大会が開催されるど、福岡とカンボジアの友好をより一層深めるイベントとなった。
さらに、最終日に行われたフットサル大会の合間にはブラインドサッカー体験会を開催。体験会にはフットサル大会の参加者はじめ、未だに地雷が残っている地域で暮らしている子供たちや視覚障がいのあるカンボジア人が招待された。体験会ではアビスパ福岡のスクール推進部に所属し、ブラインドサッカー日本代表コーチを兼務していた藤井潤さんが指導を行った。
今回、参加した視覚障がいのあるカンボジア人学生は「今日は差別がなくて、みんなで協力して楽しかった」と笑顔で話していた。
つい数十年前まで内戦があったカンボジアでは、障がい者に対する偏見は少なくない。だがこの日は障がいがある、ないに関係なく、参加者全員が協力しながら楽しんでいた。
「サッカーを通して異なる価値観、環境の人たちを笑顔にする」
今回のイベント開催の目的に相応しい体験会だった。そして、この日使用したブラインドサッカー専用のボールは、日本ブラインドサッカー協会より現地の視覚障がい者の方々へ寄付したもの。ブラインドサッカーカンボジア代表が誕生し、日本代表と対戦する日も近いかもしれない。
By サッカーキング編集部
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