突然ですが、皆さんは大学のサッカーサークル・同好会に対してどのような印象をお持ちでしょうか。本気でサッカーやってるの? 練習もせずに飲み会ばっかりでしょう? そういったイメージを抱いている人が多いと思います。そこで、今回は普段なかなかクローズアップされない「同好会」カテゴリーの実情について、年間200件もの同好会向けイベントを開催している、スポーツマネジメント株式会社の近藤一樹さんにお話を伺いました。
――まず初めに、近藤さんは「大学同好会」にどのような印象をお持ちでしたか。
同好会の担当になるまでは正直世間と同じように「遊びや趣味レベルのもの」というイメージが強かったです。
――実際に担当されてみていかがでしたか。
確かに、あまり練習を行わず飲み会が多かったりするチームがないわけではありませんが、それは一部で、真剣にサッカーに取り組んでいるサークルの多さに驚きました。
特に、アットホームカップ(正式名称:アットホームカップインディペンデンスリーグ[同好会])で優勝を狙うようなチームは、週に3回、4回のペースで練習を行い、我々のイメージをはるかに超える本気度で活動しています。
――なるほど。本気度と聞くと、体育会の方が強いイメージがありますが、それとは異なるのでしょうか。
同好会と体育会で決定的に違うのが指導者や監督の存在です。体育会にはチームを勝利に導くために様々な答えやヒントを提示してくれる指導者がいますが、同好会にはその指導者がいません。
――指導者がいないことはどのように影響しますか。
試合やチーム運営が上手くいかないときには、問題がどこにあるのかを自分たちで発見し、修正し、それを振り返ることになります。誰かに聞いても答えが返ってくるわけではないので、自然と考える力が培われます。だからこそ、チームによっても代によっても大きく色が異なり、毎年非常に面白いです。
――同好会の魅力はどのような点にあるとお考えですか。
先ほど説明したような、「考え、発見し、修正する、それを振り返る」ことは、社会人になってからの仕事に通ずる過程です。そのような考え方の基礎を自然と身につけられるのが同好会の一番の魅力です。本人のやる気次第で、考えれば考えた分だけ成長につながります。私は体育会と同じぐらい同好会も一人の人間としての成長の可能性は大きいと感じています。
――話を少し変えて、先ほどお話にあった「アットホームカップ」についてお聞かせください。
28大学から254チームが参加する、大学同好会カテゴリーでは唯一のJFA公認大会です。この大会は、全427試合にもおよぶ試合の運営管理、審判管理、選手登録、広報活動などすべてを同好会に所属する大学生たち自身が統括しています。
――学生たちでどのように運営を行っているのでしょうか。
さまざまな大学、チームから、この活動に興味を持ったプレーヤー、マネージャー約20人が集まり運営理事会を発足します。
それぞれが違う大学やチームから集まっているので、お互いに刺激を与え合っています。また、学生だけでなく協賛のアットホーム株式会社の方や、サッカーキング編集部の方、我々スポーツマネジメントの社員など大人と関わる機会が多々あります。そこで多様な知識、考え方に触れることで長期インターンのような実働体験が得られていると思います。
――理事会に参加している学生にはどのようなことを期待しますか。
アットホームカップの運営を通して受けた刺激をそれぞれ自分のチームに持ち帰って、チーム全体に還元して欲しいです。その積み重ねが結果的に同好会カテゴリー全体のレベルや組織力の向上につながると考えています。
――今後の目標についてお聞かせください。
ゆくゆくはアットホームカップの理事会をスポーツマネジメントが一切関与しない形で運用したいです。
まだ始まって二年目なので至らないところもありますが、手探りで始まった去年よりは今年の方が、形が出来つつありますし、学生たちの力に期待しています。同好会カテゴリーは、まだまだ可能性に溢れていると思います。
現在アットホームカップでは来季理事会メンバーを募集しています。
応募はこちら(リンク先:http://ileague-do.com/news/20151007.html)
プロフィール
立教大学サッカー愛好会
アットホームカップ広報委員
中央大学サッカー同好会
アットホームカップ広報委員
記事アーカイブ
・アットホームの役員が語る大学同好会の大会に協賛する理由
・JFAハウスでアットホームカップ組合せ抽選会が開催…各チームの意気込みを紹介
・大学同好会公式戦、惜しくも敗れたチームたちの声/アットホームカップ
・アットホームカップ2015、明治大学体同連サッカー部が254チームの頂点に
大会HP
htps://www.facebook.com/athomecup
アットホーム株式会社
1967年創業、不動産情報サービス事業を展開する。全国約53,000店(平成27年12月時点)もの加盟・利用不動産店による「アットホーム不動産情報ネットワーク」を基盤とし、不動産会社間の情報流通支援、一般消費者向けの不動産情報サイト「アットホーム」の運営を行っている。インディペンデンスリーグ[同好会]に、2013年大会より特別協賛している。