元アルゼンチン代表のガブリエル・ミリートは、かつてインデペンディエンテのサテライト(2軍)で1シーズン、監督を務めた。その前任を担ったのが、現在U-13の責任者であるサンティアゴ・ロドリゲス氏。インデペンディエンテの育成事情を知り尽くす指導者に、クラブの指導方針や育成組織に所属する日本人選手について聞いた。
インデペンディエンテの特徴
「一番の特徴はパーソナリティにあります。常に世界一としての自覚と誇りを持っています。それが世界中で活躍するインデペンディエンテ出身の選手たちの本質でもあります」
サテライトで指導した選手
「2011年のU-17ワールドカップに出場したマルティン・ベニテスやU-20アルゼンチン代表でもプレーしたディエゴ・ロドリゲスを始め、数多くの選手をトップチームに送りだしました」
サテライトの指導方針
「育成組織の上に位置するのがサテライト、その上がトップチームです。サテライトでは技術、戦術、フィジカル、メンタルなど、トップチームで必要になる総合的な能力を伸ばしています」
育成において重視している点
「先ほど挙げたサッカー選手に必要な4つの能力を総合的に指導することです。その中で大切なのが、各能力を適した年代で伸ばしていくこと。18歳になる時には、その4つがプロ選手のレベルに達していないといけません」
アルゼンチンにおける育成の特徴
「子供たちはだいたい5歳ぐらいから、プロサッカー界と関わりを持つようになります。この年齢から激しい競争が始まるんです。そのおかげで、メンタルがとても強くなり世界で通用する選手が育ちます」
トップチームに上がる選手たちの共通点
「誰もが継続力を持っています。難しい環境でも継続して、それを乗り越えた選手がプロの舞台にたどり着くのです」
育成組織に所属する日本人3選手(伊達和輝、千葉真登、金久保陸生)の印象
「5軍相当のU-18に所属する和輝はとてもスピードがあり、ドリブルや、両足のキックが優れています。5軍の真登はより戦術的な選手で、プレースタイルはジネディーヌ・ジダンをほうふつさせます。6軍の陸生はフィジカルコンディションとオフェンシブな動きに優れ、ゴールへの嗅覚も備えています」
日本のサッカー少年へのアドバイス
「できる限り長い時間、ボールに触れてほしいですね。そして夢を叶えるためにベストを尽くすこと。夢に見られることは必ず叶います!」