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Jリーグ 国際部 リーダーが語る「サッカー界に行こうと思ったキッカケ」/前編

2016.03.16

Jリーグを世界に売り込む、国際部リーダーの山下修作さん。どのようにしてサッカー業界に入ったのか、そしてJリーグのアジア戦略が始まった経緯、またどのような取り組みを行ってきたのか、お話を伺った。

インタビュー・文=サッカーキング編集部
写真=小林浩一

――まず始めに学生時代の経歴やサッカーとの関わり方を教えてください。

山下修作 小学校1年生の時に、キャプテン翼が描かれている少年団のチラシを見て「俺サッカーやる」と思いました。当時は水泳を習っていたのですが、それを辞めてサッカーを始めました。中学と高校は埼玉県の公立の学校で、大学は千葉大学に入ったのですが、1年で中退して北海道大学に入り直しました。北海道大学では農学部に入り、サッカー部にも所属していてひたすらサッカーに打ち込んでいました。大学2年生の春にひざの大けがを負い、3年生の途中で復帰し、冬からはキャプテンになりました。僕は理系だったので大学院に進学することも考えながら、就職活動をせずにそのままサッカーに打ち込んでいました。大学院は農学部の農業工学科に進みましたが、この道を進み続けるのは自分に合っていないのではないかと思い、就職活動を始めました。ただ、当時はこれといってやりたいこともなかったので、1業種1社は受けようと思い、40社くらいにエントリーを出して、就職活動をしていました。当時はサッカー界で働くなんて全く考えていませんでしたし、アジアで仕事をするなんてひとつも思っていませんでした。

――その中でリクルートに決めた要因というのは。

山下修作 就職活動をしていた当時はやりたいことが特段なかったので、社会人になって3年くらいに自分でやりたいことを見つけて、その間にたくさん勉強もできてビジネスマンとしてのスキルを身に付けた上で、希望する業界に行きたいと考えていました。3年くらいで多くのことを学べそうだなという観点で見た時に、何をやっているかはわからないものの、会う人が楽しそうで、自分のやりたいことを見つけた後に活きてきそうだなと思ったのでリクルートに決めました。

――その後、サッカー界に行こうと思ったキッカケは?

山下修作 キッカケは2002年の日韓ワールドカップですね。田舎の街から都会まで、日本中が盛り上がっていました。リクルートにいた時は、若いうちから仕事を任せられて楽しかったのですが、ワールドカップを見てから感動に寄り添うような仕事をしたいなと思うようになりました。どうしても情報誌を挟んでしまうと、直接お客さんの感動には触れ合わないんですよね。ワールドカップをキッカケにサッカーの仕事がしたいなと漠然と思ってはいましたが、何をすればいいかわかりませんでしたし、人脈もありませんでした。

――その漠然と考えていた中、どういったキッカケでサッカー界に入られたのですか?

山下修作 当時のリクルートのサッカー部の先輩が、会社を辞めてスポーツマーケティングの会社を起こしたんです。僕もそこに入りたいと意思表示して、最初はダメと言われてしまいましたが、約1年後に酔っぱらって誘われたのを真に受けて、そこに入りました。とりあえず飛び込んでみようと思いましたね。今思うと、この業界でこういうことをやりたいと明確に考えていればよかったのですが、当時は何も考えずサッカー界に行ってみようという感じでしたね。

――大学時代の就職活動やリクルート時代も、将来やりたいことが明確だったわけではないんですね。

山下修作 軸にはサッカーがありました。小学生から大学生までやり続けていましたし。リクルートでの面接を思い出しましたけど、「大学を中退したり、いろんな業種を受けたりしているみたいだけど、そんな飽きっぽい性格で仕事が長続きしないんじゃないの?」とはよく聞かれましたね。その時は、「サッカーだけはずっと続けてきまして…」と答えていました(笑)

――サッカーを仕事にするイメージはなかったものの、ご自身の軸にはサッカーがあり続けていたわけですね。

山下修作 サッカーが好きという気持ちはありました。ただそれをどう仕事にしていくかとか、そういった具体的なものはありませんでしたね。今は若い人たちから相談を受けることもありますが、入りたい気持ちも大事だけど、その先のことを考えた方が良いとアドバイスをしています。ただ当時の自分は全くそれがありませんでした(笑)反省の意味も込めて、そのアドバイスをしています。今はサッカーを仕事にできるようなことが増えてきて、そこに入りたい人も増えている。ただその中ではなかなか差別化がされにくくなってしまいます。ただサッカー界に入りたいという気持ちだけではなく、入ってこういうことがしたいという明確なものがないと、あまり意味がないですよね。それと、学生から直接よりも、やはりビジネスマンとして何かしらのスキルをつけてからのほうが、サッカー界に入ってからもやりたいことができると思います。新卒のタイミングとスポーツ界の募集のタイミングが合う確率も低いので、就職してから中途で入る方がチャンスは広がると思いますね。

公益社団法人 日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)
国際部 リーダー
山下 修作(やました しゅうさく)

北海道大学大学院修了。
株式会社リクルートで営業、編集、企画、新規事業立ち上げ、WEBメディアのリニューアル、プロモーション、マーケティング等に携わる。
2005年からJリーグ公認サイト「J’s GOAL」の運営やJリーグのWebプロモーション事業に従事。
2012年より、Jリーグアジア戦略室室長としてアジアを中心とした国際戦略を展開。
2015年4月に新設された国際部でリーダーとして活躍中。

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